【医院に聞く】スタッフを大切に
リキタケ歯科医院 力武 康次 院長
東京都豊島区南池袋1-18-17I&Kビル4階
はじめに
「採用したスタッフがすぐ辞めてしまう。」
「どうすれば、スタッフに長く働いてもらえるのだろうか」
そんなお悩みをお持ちの院長も多いのではないでしょうか。
採用回数が増えればそれだけ手間とコストがかかりますし、スタッフには長く働いてもらいたいですよね。
勤続10年以上のスタッフが多数在籍するクリニックの事例から、
「スタッフに長く働いてもらうための院長マネジメント術」を紹介します。
スタッフが定着するクリニックには患者さんが集まる
力武院長は、開業して20年になりますね。この間、特に大切にしてきたことは何でしょうか。
患者さんと同様に、スタッフを大切にしてきました。これは、本当に重要なことです。
その様に考えるようになったのには、何かきっかけがあるのですか?
きっかけというよりは、独立する前に勤めていたクリニックがまさに人を大切にする所でしたので、それが当たり前だと思っていました。開業した後に色々他院の話を聞いて分かったことですが、やはり、スタッフを大切にするクリニックは雰囲気が良い傾向にありますね。
患者の立場としても、院長が患者の前でスタッフを怒鳴り散らしているようなクリニックには行きたくないです。
そうでしょう。反対に、雰囲気の良いクリニックには自然と患者さんが集まってきます。初診で来てくださった患者さんが何年も継続して来てくださいますし、紹介もいただけます。でも、雰囲気の悪いクリニックには二度と行きたくないし、当然ながら知り合いに紹介なんてしたくないですよね。クリニックに漂う雰囲気というのは、確実に患者さんに伝わっています。
スタッフを大切にするために、院長が取り組まれていることは何でしょうか。
教育・待遇をしっかり考え、疎かにしないよう心掛けています。
具体的にはどのようなことを実施しているのですか。
まず待遇については、一般的企業と同様に就業規則を整え、週40時間の範囲で勤務してもらっています。もちろん週休2日で、非常勤も含め有給休暇もしっかりとってもらっています。貢献してくれているスタッフに対してはきちんと昇給していますし、クリニックの様子を見ながらボーナスとは別に特別賞与を渡すこともあります。
スタッフのモチベーションアップの秘訣はチャレンジを受け入れること
教育面ではどのようなことをされていますか。
教育にはかなり力を入れています。スタッフには指定の研修を必ず毎年受けてもらっていて、受講が昇給の条件にもなっています。それから、私自身がセミナーや学会などで受講した内容を、独自にパワーポイントや動画にまとめて、皆に配布しているタブレットに配信します。いわゆる知識の共有です。
診療で忙しい中、そこまでするのは中々大変ではないですか。
切り貼りしてわかりやすいようにまとめているだけですから、そんなに時間はかかりません。歯科医は免許を取ってから勉強しない、なんて言われることもありますが、やっぱり勉強は大事ですね。常に情報をアップデートしなければ世の中に置いて行かれます。これは、歯科医師だけではなく、歯科衛生士・助手、受付、歯科領域に携わる全ての人に言えることです。
情報のアップデートを促すことで得られるメリットは何ですか。
モチベーションアップです。時々、新しいことを学んだスタッフから「こんなことを当院で取り入れてはどうか?」と提案があります。当院では、そういったスタッフからの提案は、もちろん内容はよく吟味しますが、積極的に受け入れています。新しいことにチャレンジすることで、「ワクワク」した気持ちが芽生え、それがモチベーションアップにもつながっているようです。
実際には、どのような提案がありましたか。
当院には、歯ぐきをマッサージして血流をよくする「歯肉マッサージ」という珍しいメニューがあります。これはスタッフからの提案を取り入れたもので、定期的に通っていくださっている患者さんからも、結構人気のメニューです。その他にも、提案のあった新しい治療法を随時取り入れています。
自分の出したアイデアが採用してもらえるとわかれば、クリニックの運営を「自分事」として考えてもらえますね。
そうですね。クリニックはチームで運営していくものです。ですから院長の役目は、人を大事にし、チームがモチベーション高くいられるような環境を作ることだと思っています。
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