「口腔顔面疾患」と医療連携│臼田 頌先生
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*2021年5月28日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
臼田先生より、「口腔顔面痛疾患」と医療連携についてご説明いただきます。
本動画の内容として、歯科口腔外科が担当するであろう痛みの原因疾患とその特徴、歯科医師が見落としがちな疾患、
歯科が発見の契機となりうる疾患、歯科が発見の契機となりうる重篤な疾患、こじらせた「痛み」の患者さん・精神科との連携、
これら5つのテーマに沿って解説していただきました。
痛みが主訴となる疾患にはさまざまなものがあり、鑑別診断には、痛みの特徴を構造化して正確に聴取することが大切だそうです。
特に、痛みの種類について分別することはポイントであると教えてくださいました。
例えば、鋭い痛みを訴える場合には、「歯髄炎等」と「三叉神経痛」が考えられます。
三叉神経痛は2分以内で不応期がありますが、歯髄炎はもう少し長いです。
「炎症系の痛み」と「筋筋膜痛」はどちらも持続性の鈍痛を訴えます。
痛みと炎症の所見が合致しない、広範囲、病悩期間が長い、鎮痛剤が効かないときは、「筋筋膜痛」を疑うとよいそうです。
神経疼痛性障害は、「ヒリヒリ」といった痛みです。
帯状疱疹の前兆でも、このような痛みを訴えることがあるそうです。
歯科医師が最も見落としがちな疾患は「筋筋膜痛」であると教えてくださいました。
60%以上と最も頻度の高い慢性痛ですが、画像検査・血液検査では発見されず、関連痛(異所性疼痛)を引き起こしやすいなどの
理由から見落としやすいそうです。
咬筋や側頭筋、胸鎖乳突筋などの触診が大切だと教えてくださいました。
次に歯科が発見の契機となりうる疾患を4つ紹介してくださいました。
三叉神経痛(舌咽神経痛)は、カルママゼピンの処方が有効で、奏功していれば最低3カ月の継続が必要となります。
その場合、医科との連携が必要となるそうです。
帯状疱疹は、皮疹出現の2-7日前に皮疹出現部位の疼痛、知覚異常、掻痒が出現し、その際に歯の痛みを訴えることがあります。
また、帯状疱疹患者全体のうち1%程度で、ラムゼイ・ハント症候群を発症するため、耳鼻科などへの紹介が必要とのことです。
群発頭痛と呼ばれるTACs(三叉神経・自律神経性頭痛)は、歯痛を主訴とする場合があると教えてくださいました。
歯科が発見の契機となりうる重篤な疾患として、心臓性歯痛、頭蓋内病変を紹介してくださいました。
歯科医は、虚血性疾患の患者が歯痛を唯一の主訴として、歯科を受診する可能性があることを知っておく必要があります。
そして三叉神経の知覚鈍麻があり、明らかな神経損傷の既往がない場合は、重篤な所見であると認識しておくべきとのことです。
「痛み」は、「不快な感覚と情動」の二つで成り立っています。
「不快な感覚」の部分をしっかりと診断しないと、不安が大きくなり、破局的思考となり、こじらせた痛みとなってしまいます。
痛みに対して歯科医師が行うことは、正確に診断し治療することだと教えてくださいました。
こじらせた痛みの場合は、精神科での治療が必要となることもあるそうです。
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