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2022年8月8日(月) 公開

再生療法でHopelessの歯を残す #2

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    • 00:12 〜 歯周基本治療によって状態改善した症例④
    • 00:47 〜 なぜ再生療法が必要?
    • 01:00 〜 Hopelessの歯の定義
    • 03:39 〜 予後予測の予測精度を分析した研究論文
    • 05:21 〜 Hopelessの歯に再生療法を行い10年後を評価した文献
    • 06:54 〜 症例紹介、3度分岐部病変の予後
    • 10:10 〜 再生療法の適応
    • 10:55 〜 根分岐部病変の再生療法
  • 引き続き、歯周基本治療で状態改善ができた症例を紹介してくださいました。
    上顎前歯部に著しい歯槽骨破壊が生じている症例です。
    左上12番はその後の予後を考え抜歯となりました。
    ですが歯周基本治療と矯正治療で、初診から5年経過した現在も、右上3番、左上3番、右上1番は、残すことができたそうです。
    このように、歯周基本治療で十分に効果を発揮する症例もありますが、なぜ再生療法が必要なのでしょうか。
    それは、歯周基本治療でも十分な効果が得られず、進行抑制ができないことがあるからだと教えてくださいました。

    次に本動画のテーマでもあるHopelessの定義についての文献を紹介してくださいました。
    McGuireとNunnが発表した文献では、Hopelessの定義を「維持するのに不十分なアタッチメント」としています。
    KwokとCatonの文献では、Hopeless の定義を「抜歯されるべき状態」としています。
    これらは、あいまいな表現で、判断が難しいです。
    最近、Kwok and Catonの予後予測の予測精度を分析した研究論文が発表されたそうです。
    ここでHopeless と判断された歯の喪失割合は約83%であり、多くの歯は残すことが難しいということが分かります。
    Hopelessの歯を、歯周組織再生療法群と抜歯・補綴群に分類し、10年後の評価を行ったという
    最近出版された文献を紹介してくださいました。
    10年後の累積生存率は、歯周組織再生療法群が88%でした。
    また、合併症発生までの期間は、歯周組織再生療法群と抜歯・補綴群で有意差はありませんでした。
    これらのことから、再生療法はHopelessの歯の予後を変えるということを教えてくださいました。

    60歳男性で、左下6番根分岐部病変2度、患者さんの抜歯・補綴治療は嫌だという希望により、
    SPTで管理した症例を紹介してくださいました。
    2年後に3度に進行し、14年後に痛くて噛めない状態になり、骨造成なしでインプラントを埋入したそうです。
    根分岐部病変は予後を悪化させる重要な因子です。
    もし、根分岐部病変が進行する前に再生療法を行っていれば、この歯は今も口腔内で機能していたかもしれません。
    再生療法の適応は、垂直性骨縁下欠損の場合、3mm以上の骨縁下欠損とされているそうです。
    3壁性、2壁性、1壁性の順に適応で、骨欠損の角度は22度以下、22~45度、45度以上の順に結果が良いです。
    骨欠損の深さは、深いほうがより適応になります。
    システマティックレビューをまとめると、根分岐部病変は、1度は上下顎共に再生療法可能、2度は上顎頬側で再生療法推奨、
    上顎近遠心側は可能だが不確実、下顎は推奨、3度は上下顎共に再生療法は推奨されないと教えてくださいました。
    しかし先生は、Hopelessの歯でも再生療法で残せる歯があるはずで、たとえ100%成功しなくても予後改善は可能であるとと考えています。

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