再生療法でHopelessの歯を残す #3
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Hopelessと考えられる再生療法の難症例として、
- ・骨壁数の少ないnon-contained defect
- ・根尖を超える垂直性骨欠損(多くの場合Endo-Perio病変)
- ・根分岐部病変(上顎近遠心側2度、上下顎3度)
- ・セメント質剥離
- ・歯根吸収
などが挙げられ、それぞれ症例を用いて解説していただきました。
まずは、骨壁数の少ないnon-contained defectの症例です。
59歳女性で、左上3番に根尖部まで達する垂直性骨欠損があり、1~2壁性のNon-contained defect、Bony housingからの逸脱、オーバールートプレーニングがあり、再生療法を行うには難症例でした。
本症例はリグロスを塗布し、βTCPを骨欠損部に填入し、垂直懸垂マットレス縫合を行ったとのことです。
術後4約か月では、歯周ポケットが4mmに減少し、術後1年4か月のCT像では、骨欠損部が歯槽骨様組織で埋められていました。
術後4年の現在、歯周ポケット5mm、レントゲン所見でも歯槽骨の状態は維持できているそうです。
次に、根尖を超える垂直性骨欠損(Endo-Perio病変)の症例です。
38歳女性、前医にて左下7番を抜歯と診断されましたが、患者さんは保存希望という症例です。
左下7番は、深いところで歯周ポケット10mm、レントゲンにて遠心に根尖にまで達する垂直性の骨欠損が認められました。
まずは、Endo由来なのか、Perio由来なのかを判断するため、CTを撮影したそうです。
そして、根管治療を行った後、再生療法を行いました。
CTを参考にして、欠損部に掛からないフラップデザインにすることを教えてくださいました。
本症例では、舌側には骨欠損が広がっていなかったため、舌側は剥離せず、頬側にフラップを開けたそうです。
再生療法には、EMDとDFDBAを使用しました。
縫合は、フラップが歯にアダプトする懸垂縫合を用いました。
いかにフラップを骨欠損にアダプトさせるか、縫合で工夫することが大切と教えてくださいました。
術後6か月後のレントゲンでは、垂直性骨欠損は骨様組織で埋められていました。
術後4年7カ月では、骨はより成熟し安定しており、遠心隅角のみ5mmのポケットがありますが、経過を追っているそうです。
9年半後も、ポケットは5mmで、安定しているとのことです。
もう一つ、Endo-Perio病変の症例です。
46歳女性、水平埋伏知歯を抜歯後の左下7番遠心に深い歯周ポケット、BOPのある患者さんです。
術前のCT画像にて、遠心に広い3壁性垂直性骨欠損、骨欠損の角度約40度、根面の凹凸(半埋伏知歯の影響)、根尖部透過像(遠心の骨欠損と交通の可能性)が認められ、ほぼHopelessの難症例でした。
本症例も、根管治療を行った後に再生療法を行ったそうです。
本症例は、アクセス困難、狭い口腔前庭、少なく薄い角化歯肉といった困難な条件もあったそうです。
慎重にフラップデザインを考え、頬側のフラップをなるべく最小限に開けて、再生療法を行ったと教えてくださいました。
リグロスを塗布、BioOssを填入し、懸垂縫合を行ったとのことです。 - ・骨壁数の少ないnon-contained defect
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