第三大臼歯抜歯の代替歯としての有用性と適応症 #5
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*2022年3月23日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
前回の症例の続きになります。
この患者様は保定中ですが若干アンダーな修復物があるため、より緊密化を図るためリテーナーを削合し現在経過観察中だそうです。
歯周組織に関しては、歯周ポケットなどの問題もなくフィニッシュすることができています。
治療前と動的治療が終わった後のレントゲン写真を比較すると、どのくらい変化したのかは一目瞭然でしょう。
最後に、もう1つ症例をご紹介いただきます。
20代女性、主訴は下顎前歯部の叢生です。
口腔内を見ると上顎は7〜7番まで存在していますが、右下7番がなく、対合歯の7番はかなり挺出しています。
レントゲン写真を見ると右下7番は埋伏している状態でした。
このような場合、先生方はどのように治療を進められるでしょうか。
加治先生は右上と右下の7番を抜歯し、上下の8番を利用する方向で治療を進められたそうです。
抜歯後は数ヶ月放置し、開創して8番の萌出を誘導します。
その後ブラケット装置を装着し、アンカースクリューなども利用しながらレベリングを行っていきます。
治療前のレントゲン写真との比較からもわかるように、ここまででかなり歯を移動させることができました。
ブラケット装置を用いずにある程度進められたということは、メリットと言えるのではないでしょうか。
こちらもぜひ動画にてご確認ください。
ここまで複数の症例を見てきましたが、第三大臼歯抜歯の適応症にはどのようなものがあるのでしょうか。
アメリカのあるコンセンサスでは、智歯周囲炎再発・第二大臼歯遠心のカリエス・第三大臼歯が治療不可能などが上げられています。
他にも適応症として上げられているものがありますので、ご覧いただければと思います。
反対に本動画の最初にお話したような予防的・叢生の緩和などのための抜歯は、コンセンサスが得られていないとされています。
全5回の動画を見ておわかりいただけたと思いますが、第三大臼歯が叢生の原因になるかどうかは未だ不明と言えます。
埋伏している場合に関しては、定期検診に通ってもらいまずは経過を観察するのがベストでしょう。
気を付けなくてはならないのは、もし抜歯をすることになった際には十分な説明と患者様の同意を得るということです。
中には後でトラブルになってしまうケースもありますので、この点については改めて意識しておきましょう。
最後に、加治先生が本動画で最も伝えたいことは「8番が代替歯として有用になることがある」だとおっしゃっています。
インプラントなどで歯を補う良さもありますが、自分の天然歯で補えることはやはり他には変えられないのではないでしょうか。
今後予防的に抜歯をするような時には「今一度8番の有用性もご検討いただけましたら幸いです」と加治先生は締め括られています。
ぜひ動画を視聴して明日の臨床にお役立てください。
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