Doctorbook academy

日本予防歯科勉強会2019年度総会【参加レポート】

2020年1月31日(金)
How far we'll go?~低年齢からの予防への挑戦~というテーマで
ストリングスホテル名古屋グランコート12月11日と12日の2日間行われた。

1日目にはJohnMew先生をお呼びして、口腔機能の発達不全を起こしたまま成長した顔面の成長の診断「Reading Face」と原因へのアプローチについて再考していった。

NPD01

John Mew先生は、「フェイシャル・オーソトロピクス」という概念のもと、長年にわたり「顔と歯列の自然な成長」「不正咬合の原因」について研究・臨床に取り組んでこられた。

今回は、「オーソトロピクスの概念」「顔と歯列の自然な成長」「不正咬合の原因」「顔を読む」などについての講演が行われた。
まず、小児の顔面の発育について、良好な発育と、残念ながらそうはいかなかった状態と、何がどのように違うのか、良好な発育とはどんな状態なのかについてを、症例写真のみならず自身の経験したエピソードを交えながらわかりやすく解説。

また、不正咬合の原因は何であるかについて、歴史上の様々な著名な研究者の論文を提示しながら「ポスチャー」が重要であると説いた。

そして、「顔を読む」診断について、良好な「ポスチャー」を獲得するにはどうしたらよいのか、どんな治療を行っていくのかについての解説がなされた。

NPD02

1日目の夜は懇親会が開かれ、Mew先生には「今年も来日ありがとう」のケーキが送られ、大変喜ばれている様子であった。

NPD03


2日目には「子供達の機能の発達不全を低年齢からどの様にすれば重症化させないようにできるのか」をテーマに4名の先生がご登壇された。

井上敬介先生 会長あいさつ

NPD2
入れ歯とインプラントが専門だった井上先生が、
その原因を探っていって、生まれる前まで興味を持つようになった現在をお話され、ご登壇する先生方の紹介をされた。


「0歳からの口腔育成個別サポート」取り組みの紹介

NPD3

中村ゆかり先生

低年齢からの口腔育成サポートについて、初回から摂食指導までの流れを説明していった。
子育てに悩みを持っているママに対して支援の心構えなどステージごとに細かくお話していった。
まず子どもに経験させることの大切さ、手本となる大人が一緒に食卓を囲むこと、そしてすぐに介入せず子どもを待つことの大切さをお話された。


乳幼児の予防歯科子どもちゃんのお口をなんとかせねば!

NPD4.1

宮坂乙美先生

まず患者さんに対して特定の衛生士のファンを作るのではなく予防歯科のファンを作るために知識の共有が大切であるとお話された。
そして具体的な予防の診療内容として、0歳児から各年齢への口腔機能の指導とそのお話をまとめて発表した。
大抵の親御さんが手を出しすぎているので、子どもにやらせてみるということの大切さやスキンシップの大切さをお話しされた。


すべての輝ける子どもに私ができる発達支援ー乳幼児期の食べる・のむを中心にー

5.1

中野崇先生

先生が行っているBiobloc療法についてのお話をされた。
全ての不正咬合は中顔面領域の下方成長が原因であるということが出発点であるとして、口腔の姿勢を整えるべく各ステージでのアプローチ法についてお話された。


臨床現場での口腔機能育成の意義と課題ー歯科医師の立場から行うべきことー

NPD6

清水清恵先生

清水先生の歯科医院での口腔筋機能へのアプローチの遍歴と概要と
より良い口腔機能獲得のための今後の課題についてお話いただいた。
中でも乳幼児期からの口腔機能への歯科的介入が重要かつ効果も期待できるとお話された。


最後に

今回はじめて会に参加させていただいたが、小児の成長発育に対し様々な目線からのアプローチの方法を考えるとても良い勉強会と感じた。

確立した道筋が決まっているわけではない分野なだけに、様々なコメディカルスタッフとドクターが意見を交換し切磋琢磨している会場の雰囲気が感じられた。

子どもの成長発育に関して興味のある方はぜひ次回の会からの参加をおすすめする。

Doctorbook academy

本サイトは、歯科医療に従事されている皆さまを対象に情報提供するサイトです。

あなたは歯科医療従事者ですか?
※一般の方は患者向けサイトDoctorbook をご覧ください


Facebook ログインの確認

Doctorbook academy は Facebook ログインをサポートします。

Facebook アカウントより必要な情報を取得します。
許可する場合、YES を押して Facebook 連携に進んでください。 誤って Facebook ログインを選んだ場合は NO を押してください。