2019年03月22日(金)

【LIVE配信参加レポートPart1】梅田貴志先生クリニカル・カンファレンス

【LIVE配信参加レポートPart1】梅田貴志先生クリニカル・カンファレンス

ソフィアデンタルクリニック梅田貴志先生によるクリニカル・カンファレンス「機械的清掃と洗浄の重要性、根管充填」が開催されました。


会場はDoctorbookセミナー室ですが、今回もLIVE配信が行われました。


 


はじめに


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冒頭、梅田先生は根管治療の目的について話されました。


それは「根尖性歯周組織炎の予防と治療」です。


そのためにもっとも重要で土台となるのは無菌的処置であることをまず強調されていました。


そのうえで今回は機械的拡大化学的洗浄根管充填にスポットを当てて話をしていただきました。


 


機械的拡大


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根管形成の適切な手順を示され、ステップごとの詳しい解説をしていただきました。


一部抜粋してご紹介させていただきます。


 


根管探索


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根管探索において、上顎第一大臼歯のMB2根管の見落としに特に注意するよう話がありました。


上に示しているように上顎第一大臼歯のMB2保有率は非常に高いです。


ないほうがおかしいという気持ちで探索することが必要とのことでした。


また、拡大視野下での探索により発見率が向上するというBlaineらの論文も引用され、できればマイクロスコープ下で行うよう勧められていました。


 


ネゴシエーション


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根尖病巣があるのにファイルが進まず、穿通できない症例で頭を悩ませた経験はありませんか?


 


根尖穿通は絶対に必要なのでしょうか。


 


梅田先生は「術前に根尖周囲透過像のある穿通できない石灰化根管症例の成功率が6割であった」というAkerblom Aらの論文を引用され、穿通は絶対条件ではないと述べられました。


また、根管の形態を保持している症例と根管本来の形態から改変されてしまっている症例の再治療の成功率を比較したGorniらの論文も引用されました。


そして、根管本来の形態から改変されてしまっている症例では成功率がかなり下がってしまうという研究結果から、開かないからといってグリグリと力任せにネゴシエーションをして本来の根管形態を改変(トランスポーテーションなど)させてしまうリスクを考慮するべきであると述べられました。


 


ネゴシエーションにおいて、それ以上ファイルを進めていけるかの判断基準のひとつとしてネゴシエーション時のスティッキー感の有無を挙げられていました。


スティッキー感のイメージとしては、ダーツの矢を的から引き抜く時の感覚です。


こういった感覚がなく、カツカツしたような感覚であればそれ以上無理に進めようとしないほうが良いとのことでした。


 


作業長の決定


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作業終末はどこに設定するべきなのでしょうか。


 


大多数の歯内療法専門医は上図③の生理学的根尖孔=根尖最狭窄部(Apical Constriction:AC)に作業終末を設定しているとのことでした。


 


その理由として、「根尖最狭窄部を超えた侵害が歯内療法の治癒の遅延や予後に悪影響を及ぼす」というRicucciの論文を引用されました。


 


根尖病巣のある歯に水酸化カルシウムを意図的に根尖から溢出させ、病巣内を水酸化カルシウムで満たすような方法はこの論文から考えても避けるべきであると述べられました。


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しかし、上に示すように実際の臨床ではACを正確に知る術はありません。


ではどうやって作業長を決めるべきなのでしょうか。


 


それは第三世代以降の電気的根管長測定器の利用です。


第三世代以降の電気的根管長測定器はかなり正確に解剖学的根尖孔の位置を検出することができます


つまり、電気的根管長測定器が「APEX」を示すまさにその位置が解剖学的根尖孔の位置を高精度に示しているというわけです。


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この状態でファイル試適のレントゲンを撮影し精度を確認します。


そして精度に問題がなければ、その長さから実測でマイナス1㎜の長さを作業長と決定します。


これはあくまで平均値を利用した方法なので、その症例が抜髄なのか感染根管なのかなどを考慮して臨機応変に対応することも必要とのことでした。


 


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