下顎の閉口印象法で重要なトリミング #5
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*2022年2月9日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
閉口印象の下顎の辺縁形成について、前回の続きからみていきましょう。
下顎の場合も、基本的には上顎と同じ点に注意しながら進めます。
上顎と異なる点は、印象材を辺縁よりも内側に盛るようにイメージすることだと松田先生はおっしゃいます。
なぜなら挿入時に舌などに邪魔をされ印象材が流れることを防ぎ、内側から溢れたものを利用して辺縁形成を行うためだそうです。
下顎の患者運動は、上顎と同様に「口唇突出・口角牽引」さらに他に「舌運動・嚥下運動」も加わります。
では実際の操作の様子を動画で見ていきましょう。
各工程毎のポイントを動画内で解説してくださっていますので、ぜひご確認ください。
こちらの患者様はかなり顎堤が吸収しているため、その点も考慮し進めています。
ここでのポイントは印象材は多めに、そして圧接時に軽く回転させて均等に印象材を溢出させることです。
また舌運動の強度に関しては、患者様によって口腔底が上がりやすいなど異なるため、症例ごとに考えておく必要があるでしょう。
続いてトリミングしていきますが、印象材を多く盛っているためリリーフも多くなります。
しかし下顎の場合は、不足していた時に後から足すことが難しいため、あえて多めに盛るのだそうです。
そして個人トレーが見えているところは、義歯の完成時に当たって痛みの生じる原因となるため、カーバイドバーで切削します。
このように下顎の印象時は、トリミングに時間をかけてしっかり行うことが大事です。
コンパウンドなどを利用しないため、この作業でざっくりと印象をしているイメージと思っていただくと良いでしょう。
細かいところは歯科医師が調整することが必要で、それが成功の秘訣だと松田先生はおっしゃっています。
次にウォッシュに入ります。
切削して個人トレーが露出しているところは、再度接着剤を塗布し、印象材を盛ります。
下顎は咽頭に流れる心配がないため、印象材の盛り方は上顎ほどシビアにならなくても大丈夫だとのことでした。
ちなみにこの患者様のケースで松田先生は、開口量を少なめに調整しているそうです。
そちらを含め患者運動の様子も動画でわかりやすく説明されているため、ぜひ動画をご確認いただきたいと思います。
さらに閉口印象のメリットは咬合採得も出来ることですが、必ずノギスで確認し、現義歯と比較し必要に応じた調整が重要です。
なぜなら咬合床の内側にシリコーン印象材を挟み込んでいるため、バイトは必然的に高くなっているからです。
最終的に口腔内から取り出した上下の印象体をご覧いただくと、閉口印象のメリットがよくおわかりいただけると思います。
まるでお口の中の状態を取り出したように見え、これから出来上がる義歯の形が安易に想像できるのではないでしょうか。
ここまで義歯の最終印象についてお伝えしてきました。
最後に松田先生より、個人トレー法とろう堤付きトレーによる印象法の適応と使い分け方についてのご説明があります。
早速明日からの臨床に生かしていただければと思います。
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