＊2022年2月22日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。      

引き続き、Anterior Rrtraction、Intrusion、Missing Teethの症例解説（オープンバイト2）から行っていただきました。
 
矯正期間は15カ月と、単純そうに見えるオープンバイトの矯正は、大臼歯の圧下が伴うと難しくなると解説されました。
ファイナルの口腔内写真では、均等咬合、アンテリアガイダンスの確立ができていることが分かります。
結果として右上にやや深いポケットが残りましたが、全体的に安定した状態で治療を終えられました。
 
次に、Anterior Retraction（前歯後方移動）、Intrusion、Missing Teeth、Regenertionの症例解説をいただきました。
重度ペリオ、歯の移動量が多いケースであり、前歯のTADを使用した症例がメインとなっています。
 
では、40歳女性、喫煙者、歯周治療と見た目の改善を主訴に来院された患者さんの解説からはじまります。
病的な歯の移動による上顎中切歯の離開も確認でき、欠損部位も多く全体的に重度の歯周病です。
歯科治療に対する不安感が大きい患者さんで、途中で泣いてしまうこともあり、資料採取も困難であったと解説いただきました。
このような患者さんとはうまくコミュニケーションを取ることも、スムーズな治療を進める上でとても大切といえるでしょう。
歯周基本治療としてTBI、SC、SPR、保存困難な歯を抜歯、根管治療など全体的な治療を行う治療計画を作成されました。
さらに、再生治療、ルートリセクションを行い、インプラント埋入を行ったのち矯正治療を行いました。
矯正治療には24カ月かかり、適切な切縁の位置、アンテリアガイダンスの確立を確認したのちに終了されています。
最終的に補綴のやり直しも行い、ファイナルの口腔内写真では歯周組織・咬合が綺麗に整っていることが分かります。
 
続いて、62歳男性、40年近い喫煙者、自然脱落した歯が数本あり、どのような治療方法があるのか知りたいという主訴で来院されました。
欠損歯が多く病的な歯の移動あり、補綴用インプラントアンカーも必要、TADを細かく使用した症例です。
費用を抑えつつ歯周炎治療と見た目・機能的回復、入れ歯ではない治療を希望され非常に難しい症例であったと解説されました。
浮遊歯の抜歯、下顎を歯周補綴で対応することを前提に仮歯を装着、歯周基本治療の後に再評価を行われました。
臼歯部にインプラントを埋入し、利用しながら矯正治療を進める治療計画を立案されました。