ORT塾 第2回 PART3
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今回は、「因果関係」と「相関関係」を正しく理解することの重要性について説明されています。
例えば、離乳食の食べさせ方や抱っこの仕方が歯並びに影響すると言われますが、それらが直接的な原因とは限りません。
これらは相関関係に過ぎず、歯並びが悪いからこそ抱っこしにくい、離乳食が上手く進まない可能性もあるのです。
因果関係と相関関係を混同することは、誤った指導や治療を招き、結果的に患者や保護者を苦しめることになりかねません。
正しい矯正治療では、因果関係を見極め、根本的な原因を改善することが求められます。
特に注目されているのは、「口を閉じる」ことと「舌を正しい位置に置く」ことです。
これらが正しく行われることで、顎が前方かつ下方に成長し、理想的な歯並びと顔貌が形成されます。
頭蓋顔面発育障害とは、舌が下がり口が開いた状態が続くことで、上顎骨や下顎骨が正常な成長をせず顔貌に影響を与える状態です。
口腔の機能が壊れると、顎の成長が阻害され、頭蓋顔面発育障害を引き起こします。
この状態では、歯並びだけでなく、顔の形が垂れ下がり、鼻の高さが低くなるなどの変化が見られます。
こうした骨や筋肉の変化は、見た目の問題だけでなく、呼吸や食事、発声などの機能にも影響を及ぼします。
さらに、この問題は「異常嚥下」とも深く関係しています。
口が開いたまま舌が正しい位置にない状態で嚥下を行うと、余計な筋肉を使うことになり、歯並びや顎の成長に悪影響を及ぼします。
正常な嚥下を行うためには、舌を上顎の「スポット」と呼ばれる部分にしっかり付けた状態で、唇を閉じて行う必要があります。
嚥下の際には、舌骨を持ち上げる筋肉が働き、喉頭蓋を閉じることで、食べ物や飲み物が正しく食道に流れる仕組みです。
この一連の動作がわずか0.5秒で行われるため、正しい機能を習得するためのトレーニングが重要です。
したがって、矯正治療では、患者に正しい口の使い方や嚥下方法を教えることが不可欠です。
舌や唇の癖を改善し、顎を正常に成長させる環境を整えることで、頭蓋顔面発育障害や歯並びの問題を根本から解決できます。
ORT塾ではこうした基本的な仕組みを理解し、実践に活かすための知識を提供しています。
歯科医療従事者として、単なる治療法だけでなく、原因を追究する姿勢を持つことが重要だと再認識させられる内容です。
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