Doctorbook academy

    • 0:00 〜 関内孝侑先生の紹介 
    • 0:50 〜 患者情報 
    • 2:59 〜 治療計画、レシピエントサイト・ドナー歯の診断
    • 5:42 〜 38カリエス処置 
    • 6:27 〜 37抜歯、抜歯後約1.5Mの経過
    • 7:03 〜 自家歯牙移植術における診査
    • 8:11 〜 ドナー歯の診査:Tooth Replica作成・CADソフト
    • 9:27 〜 自家歯牙移植術(38→37へ)の使用器具
    • 10:45 〜 術式診査 
    • 14:16 〜 術後2週間(抜糸後)、移植後のタイムライン 
    • 15:32 〜 術後経過 
    • 16:33 〜 インプラントと移植の使い分けは、どう判断するか 
    • 24:23 〜 ドナー歯の選択基準は? 
    • 27:37 〜 自家歯牙移植へのデジタルデバイスの応用範囲について 
    • 32:01 〜 ドナー歯の3次元的な設置ポジションは? 
    • 34:20 〜 移植床を形成する時の留意点は? 
    • 39:29 〜 移植歯にエムドゲインを使うことの妥当性は?
    • 44:34 〜 縫合と固定のポイントは?
    • 49:00 〜 オペ後の経過時に気をつけていることは?
    • 52:14 〜 最終補綴後の経過観察時に注意するポイントは?
    • 56:53 〜 移植の魅力は?
  • 今回の動画は、関内孝侑先生のプレゼンテーション「デジタルデバイスを応用した自家歯牙移植術」をお届けします。
    プレゼンテーションの後には、歯周外科専門医の谷口先生、小柳先生をお招きし、症例をさらに深く掘り下げるディスカッションを行いました。

    【患者情報】
    37番:PPD 6mm、BOP(+)、動揺(+)
    デンタルX線写真にて大きな骨透過像を認め、骨縁下まで及ぶ大きなう蝕が確認されました。
    38番(水平埋伏歯)からの二次う蝕と考えられます。
    患者様の希望とは異なりますが、保存不可能と判断し、抜歯の診断となりました。
    抜歯後の選択肢としてインプラントまたは38番の自家歯牙移植を提示し、患者様の同意のもと、38番を自家歯牙移植で対応することを選択しました。
    自家歯牙移植を行うにあたり、DICOMデータからサージカルガイド(Tooth Replica)を作製しました。これは移植窩の精密な形成に役立ちます。

    【手術概要】
    15Cメスでドナー歯周囲の歯肉溝に切開を入れ、可及的に深層まで剥離します。レシピエントサイトには、到達性の良い12番メスを使用しました。
    ドナー歯の抜歯には、鉗子の内面にダイヤモンドがコーティングされ把持力に優れたものや、前歯部用・残根用など到達性の良いものを選択します。
    38番は完全に抜去せず、移植直前まで亜脱臼の状態にとどめておきます。
    モルト剥離子など先端の小さな器具で、不良肉芽組織を丁寧に掻爬します。
    レシピエントサイト骨頂部に残存した肉芽は、ニューマイヤーバーを1.5万~2万回転/分で使用し、慎重に除去・整形します。
    移植窩は、内部が末広がりになるようイメージし、コントラ用バーを1万~1.5万回転/分の注水下で形成します。
    最終的な微調整では、作製したTooth Replicaをドナー歯に見立てて埋入し、移植窩の形態を少しずつ整えます。
    移植の準備が整った時点で38番を抜歯し、生理食塩水で洗浄後、歯周組織の再生を促すためエムドゲインを塗布しました。
    38番を180度回転させて移植し、縫合は4-0のブレードシルクで2針行い、36番のTEC(仮歯)とスーパーボンドで固定して手術を終了しました。

    【術後経過】
    術後2週で抜糸、4週で固定を解除し、根管治療を開始しました。
    最終補綴は36番と連結したジルコニアクラウンとしました。
    術後3年が経過し、歯根膜腔は明瞭でアンキローシス(-)、PPD 3mm以下、BOP(-)、動揺(-)と、予後良好です。

    【ディスカッション】
    Q. インプラントと移植の使い分けは、どのように判断されますか?
    関内先生は、理想的にはまず移植の可能性を検討するとのことです。
    谷口先生は、移植の一番の魅力として、天然歯と連結できること、支台歯として活用できることを挙げています。
    小柳先生は、インプラントを第一選択とすることが多いそうですが、本症例を詳しく検討すると、GBRの困難性やドナー歯の歯根膜による歯周組織の再生能を考慮すれば、移植が第一選択になり得ると述べています。
    移植を選択する際は、ドナー歯となる8番の歯根膜の状態が非常に重要であり、そこから骨の回復に関する貴重なご意見を伺うことができます。

    Q. 自家歯牙移植へのデジタルデバイスの応用範囲について
    今回の手術で、関内先生はTooth Replicaを応用されました。
    実際の感想としては、必ずしも移植窩の形成がこれだけでスムーズに完了したわけではないとのことです。
    より良いデジタルの活用法として、最大豊隆部や頬舌径でくり抜いた形状のガイドや、デプスゲージのようなデバイスを作成できれば、移植の精度がさらに向上するのではないかと議論されています。

    今回の動画では、関内先生による洗練された縫合テクニックも、非常に参考になる情報です。
    また、動画の最後には、3先生それぞれの「移植の魅力」についてのお話も伺うことができます。


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