歯周病の患者はアライナー矯正が可能?判断指標や治療法について #4
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*2022年1月28日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
前回の講義に引き続き、ペリオオルソとアライナーの臨床例について解説いただきました。
最初の症例は、54歳女性、非喫煙者、左下6番欠損補綴と歯列不全の改善を主訴に来院されました。
パノラマ所見では、左下6番の欠損は歯周病が原因でない可能性が十分に考えられることが分かります。
インビザラインで矯正し、矯正治療の終盤にスペースが変わらないタイミングでインプラントを埋入しています。
術後のペリオオルソプロポーションラインを重ねて見ると、歯軸・歯列・歯周組織がきれいに整っていることが分かります。
次の症例は、51歳女性、非喫煙者、切端咬合、上顎の歯肉縁下の深い補綴マージンを主訴に来院されました。
アタッチメントロスが臼歯部を含めて3~4ミリ、分岐部病変、既往歴はなく、グレードはAと判断されました。
このような症例は「どこまで最終補綴でやり替える?」「プロビジョナルの材質は?」などの点を踏まえ矯正医との密な連携が大切です。
このケースでは、歯周基本治療中にプロビジョナル、根管治療、再評価後に矯正治療を行う治療計画を作成されました。
術後のペリオオルソプロポーションラインを重ねて見ると、歯軸・歯列・歯周組織がきれいに整っていることが分かります。
術後9年後も安定した状態を保っており、歯周炎のコントロールは比較的簡単であったと述べられました。
しかし、補綴物維持形態を含めたマージンの設定であったり、歯肉レベルなど歯周組織の生物学的概念まで考慮する必要があります。
矯正治療の後で軟組織のコントロールも必要であるため、各分野での連携が非常に難しいケースではないかと解説いただきました。
続いて、加速矯正について解説いただきました。
コルチコトミーのようなPAOOは、最大の欠点に侵襲が非常に大きいことが挙げられます。
そこで、2009年にPAOOに比べかなり低侵襲になった術式が生まれました。
歯肉は剥離せず切開線を入れるだけに留まり、そこからピエゾで骨切りをしていく方法です。
そこへRAP現象が起こることで、加速度的に歯が動くという手法であることを詳しく解説いただきました。
工藤先生の医院では、加速矯正の方法としてピエゾシジョンと光加速装置を活用しているとのことです。
次の臨床例は、39歳女性、非喫煙者、既往歴なし、ニッケル・パラジウムの金属アレルギー、歯肉出血が主訴で来院されました。
口腔内写真では、PC不良で歯石も多数見受けられ、全額的に歯肉が発赤していることが分かります。
セファログラムで矯正的な診断を行った結果、上顎11に2SDを超える唇側傾斜が見られ、下顎前歯の唇側傾斜も確認できます。
そこで、歯周基本治療で左右上顎8を抜歯、再評価後に左下7番右下67に再生療法を施しアライナー矯正を行う治療計画を作成されました。
次回講義では治療後の経過を解説いただきますので、ぜひ引き続きご覧ください。
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