伊藤先生の著書、2020年の医歯薬出版ベストセラーに選ばれた「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」（医歯薬出版 刊）をお手元にご視聴いただくと、より理解が深まります。
カリオロジーシリーズ特設ページはこちら

カリエスコントロールには以下、4つのステップがあります。
1.う蝕の説明
2.診査
3.診断
4.削らない治療
患者様のモチベーションが上がらない限り、次のステップには進めません。 そこで、伊藤先生のクリニックで実際に行っている、初期治療の流れを解説いただきました。

初日には、う蝕の説明と診査を行います。 来院後、問診票の記入・血圧測定を行います。

患者様が説明を聞いてくれない、興味を持ってくれないなどの経験はありませんか？ ここで重要なことは主訴の改善です。 痛みや腫れなどの症状がある時の知識の提供は効果がありません。 主訴が改善した後、「これからむし歯に関する、大切なお話があります」と仕切り直してみてください。 伊藤先生のクリニックでは、口頭の説明だけでなく様々なツールを使用されています。 行動変容するテクニックを数多く紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

初期の診査は60分で行います。 どんな口腔内の状況であっても、プラスの未来を共有しましょう。 歯医者に来る患者様の暗い気持ちを明るくすることが重要です。 先生はDisneyのアトラクションに例え、システムより設備より、大切なのは情熱や思いだとお考えです。

行動変容では、走り方よりも走りたくなる気持ちが大切です。 患者様モチベーションアップの秘訣を「行動変容　虎の巻」で詳しく紹介していますので、ぜひ動画でご確認ください。

2日目は60分かけて、診断と削らない治療をします。 患者様には普段しようしている口腔清掃器具、歯磨剤をお持ちいただきます。 診療台のない診察室で約20分お話しをします。 使用するツールは、NICCS・pH・10Questionの3つです。 ここでは、患者様のモチベーションがあがっているかが重要です。 患者様には、自分の口腔内の状況を理解してもらいましょう。