症例から見る下顎大臼歯の根管治療~中央根管への対応~ #3
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左下6の失活歯の初期治療について見てみましょう。
術前のCT撮影から根管形態はVertucciの分類のType3であると考えられました。
根尖部で根管が融合しているため、根管洗浄時に洗浄液の還流が認められないという現象が観察されました。
なぜでしょうか?
この原因が遠心中央根管です。
このため、イスムスが存在し切削粉が詰まったために還流障害が生じたものと思われます。
中央根管は近心だけでなく、遠心にも存在する可能性があります。
このことを頭に入れて根管治療にのぞみましょう。
イスムスは切削粉や感染源を取り込みやすく感染巣となります。
このため、機械的な除去が最も有効な手段です。
根管治療時に注意して施術を行いましょう。
次の症例は、穿通・形成まで行われ、根尖まで充填しているにもかかわらず根尖病巣が存在する症例です。
全ての症例で無計画に治療を行ってはいけません。
再根管治療では、残存している感染源の場所をCTなどからある程度予測する必要があります。
松田先生は術前のCT撮影からある程度の根管形態を予測し、感染源のある程度の場所を推察しています。
この症例では、MM根を拡大し、MB根と一体化し、扁平な根形態にし、根管洗浄を容易にしました。
この時気を付けなければいけないことは、MB、ML根のガッタパーチャーを除去する時です。
ガッタパーチャーを除去する時に切削粉や汚染されたものを押し込まないようにするに気を付けましょう。
初期治療の段階でも早めに手を打ち、MM根管の探索を行い、感染源を可能な限り除去しておくことも大切です。
重要なことは、下顎大臼歯の根管治療を行う場合、中央根管の存在を意識しておくことです。
MM根管がイスムスを形成し、切削粉や感染源を取り込むことで治療の質が低下してしまいます。
注意して治療を行うようにしましょう。
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