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【連載】新しい世代のボンディング材が拡げる臨床 #05 ~コンポジットレジン修復物のリペアの一症例~

2017年8月29日(火)
提供:スリーエムジャパン株式会社

 


1.リペアの考え方


G.V.Black は1908 年にすでに「齲窩は充填によって治癒できているわけではない」と指摘しており,もちろん今でも真実を語っている.しかし,現在でも齲窩は日常臨床で最も格闘する相手でもある.


 


現在語られることの多いMinimal Intervention(MI)の考えでは,齲窩の治療として切削に引き続く修復処置を完了したとしても,これが齲蝕治療の終了を意味するものではなく,前述のように修復処置直後から口腔内の管理を含めた新たなメインテナンスが始まるとされている.


すなわち,齲蝕の進行をできるだけ回避し,Repeated Restoration Cycleの進行を遅くするためには,それぞれの患者のリスクに合わせて生涯にわたる時間軸のなかでの定期的な来院を促し,きちんとチェックすることが求められている.


 


このMI に基づいた考えでは,古くなった修復物,辺縁等に齲蝕を発症した修復物のリペアは重要なパートを占めており,不幸にしてリペアが必要となった場合もできるだけ歯を守ることを考えていくことになる.すなわち,新しい齲窩を形成したときと同様に,ダウンサイジングの概念を大切にしなければならない.そのためには,歯質接着システムは欠かすことのできない重要な宝物である.


このようなリペアの症例で用いる接着システムで,歯質に対する接着のみではなく,さまざまな被着体に安定した接着力を発揮することが求められる.さらにテクニックセンシティブな因子が少なく,簡単な操作で確実な接着強さが得られることが望ましい.これらを1 ボトル・1 ステップというテクニックフレンドリーな形とし,さらに生体安全性や保存性を担保するためには,高水準の科学技術がなければ実現しえない.スコッチボンドTM ユニバーサル アドヒーシブは,新しい科学技術によりこれらを実現させた歯を守るためのユニークな製品である.


 


図1 接着修復の未来型であるスコッチボンドTM ニバーサル アドヒーシブ.接着性に高い信頼がおけることはもちろん,密閉性や操作性も素晴らしくユーザーフレンドリーでもある


2.よく学び,よく遊べ


スコッチボンドTM ユニバーサル アドヒーシブは,その特徴を知れば知るほどに興味深く,臨床において幅広いアプリケーションが可能な製品であることがわかる.


歯質接着システムは通常,コンポジットレジンを歯質に接着させることに主眼を置いて開発されてきた.しかし本製品では,歯質,金属,ジルコニア,


アルミナ,セラミックス,コンポジットレジンと多くの被着体に対してプライマーなしで,しかも1ステップ処理で高い接着強さが期待できる.実際の


臨床では被着面が多岐にわたることが多く,このような特徴は日常臨床における使用範囲を広くし,生体やテクニックにフレンドリーな材料として認知されるに違いない.


本製品をよく学び,そして遊ぶように使いこなせれば,日常の診療をさらに楽しくしてくれるのではないだろうか.


 



3.Case 二次齲蝕が認められるコンポジットレジン修復物のリペア



1-1 高齢者の 3│ の歯頚部に,コンポジットレジン修復がなされている.近心と遠心には齲蝕と欠損が認められるが,修復物の中心部の接着は良好である



1-2 MI の考えから,補修修復を行うこととした.バーおよびエキスカベーターにて齲窩形成部と変色部を取り除くが,窩底部には古いコンポジットレジンを残存させている



1-3 スコッチボンドTM ユニバーサル アドヒーシブを,ムラがないよに窩洞全体にたっぷり塗布する.セルフエッチングシステムでは,たっぷりの塗布が肝要である



1-4 アドヒーシブが波打たなくなるまで,しっかりとエアブローを行う.水や溶剤のしっかりとした蒸発は,確実な接着のために必要である


 


1-5 塗布から20秒経過後,10秒間光照射を行う



1-6 フィルテックTM シュープリームウルトラ コンポジットレジンにて修復する.充填器にベタつきにくく,さらに垂れにくいため,形態回復が容易である.その後,光照射する



1-7,1-8 通法に従い,SF217 スーパーファインバー(松風)で形態修正,ソフレックスTM XT 研磨ディスクで研磨を行う.後者は薄くてしなやかで,滑沢な面が得られる



1-9 修復治療後.スコッチボンドTMユニバーサル アドヒーシブは,歯面のみではなく,金属,ジルコニア,アルミナなど多くの被着面に高い接着性能を発揮する


 


日野浦 光(Ko Hinoura)


東京都・日野浦歯科医院


 


歯界展望 Vol. 121 No. 6 2013―6


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#06   松本和久先生   ~スコッチボンドTM ユニバーサル アドヒーシブ ユニドースタイプの特徴と有用性~


#07   宮崎真至先生   ~スコッチボンド ユニバーサル アドヒーシブの各種被着体に対する接着性とその信頼性~ 


4.資料請求


本コラムで取り上げられている「スコッチボンド ユニバーサル アドヒーシブ」に関する資料請求が可能です。
ご希望の方は下記フォームよりお申し込みください。


本企画は2017/10/1をもって終了いたしました。お問い合わせは info@doctorbook.jp までご連絡願います。




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