上顎総義歯のコピーデンチャーの作成方法とデンチャースペースの回復 #2
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実際の症例動画を通してコピーデンチャーの作成方法やデンチャースペースの回復を学びます。
デンチャースペースとは、歯および歯槽骨の喪失や顎堤の吸収によってできた空隙のことをいいます。
下顎の顎堤はほぼ均等に吸収するので、顎堤頂の位置はあまり変化しません。
しかし、上顎の顎堤は頬側から吸収し、顎堤頂が内側へ移動していきます。
そのため、上顎義歯の床の厚みは均等でなく、デンチャースペースの大きさに合わせて設定されなくてはなりません。
デンチャースペースの過不足を確認するにはコピーデンチャーが有用です。
コピーデンチャーは、患者さんから旧義歯を借りて即日で作ることができます。
本講義では、実際の症例のコピーデンチャーの作成方法を動画で確認していきます。
ひとつ目の症例は、旧義歯が金属床であるケースです。
金属床のコピーデンチャーを作成する場合、口蓋に床が存在する場合でも口蓋にパラフィンワックスを付けます。
これは、金属床の部分は薄いのでコピーデンチャーにする時に金属部分が薄くペラペラになってしまうのを防止するためです。
下顎のコピーデンチャーを作成する場合も、やはり金属床の部分にはパラフィンワックスを付けた方がよいでしょう。
その後、フラスコを使用してコピーデンチャーを作成してきます。
ふたつ目の症例は、抜歯→総義歯のケースです。
初診に抜歯と増歯を行い、次の来院時にコピーデンチャーを作成していきます。
やはり、このケースでも口蓋部分にパラフィンワックスを付けてコピーデンチャーを改造していきます。
どの症例でも共通して述べていることは、コピーデンチャーを改造する時にハミュラーノッチを不足なく再現することです。
ハミュラーノッチを再現することで義歯の後縁の位置を設定することができるからです。
上顎総義歯の辺縁の決定法に「おやまの法則」というものがあります。
おやまの法則とは、上顎義歯の辺縁は、
お‥折り返し地点まで
や‥やわらかいところでおわる(付着歯肉ではなく、可動粘膜で終わる)
ま‥丸みを帯びる
の3点を満たすというものです。
この法則を知ることで、上顎総義歯の辺縁の設定をどこまで伸ばしたらよいのかを判断することができます。
この講義を見ることで、上顎総義歯のコピーデンチャーの作成方法とその改造方法を知ることができます。
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