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スペシャル
2025年10月22日(水) 公開

抜歯?非抜歯?前歯リトラクションの限界と最適解を知る|相談者D DAY2

価格
22,000円〜(税込)
付与ポイント
1% (200pt〜)
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  • 2日間にわたり行われた岡野修一郎先生による『クリンチェックTetoriAshitori』の中から、【2日目・第5部】の内容をお届けします。

    本編では、 上顎前突と下顎前歯叢生を主訴とする症例を提示し、口腔内・顔貌写真、パノラマ、セファロで評価します。ガミースマイル、強いスピーカーブ、埋伏智歯、下顎前歯の歯肉退縮を伴う骨格性II級と診断します。セファロでは下顎前歯NB7.8°、上顎前歯角120.8°と、上顎前歯の唇側傾斜が示されています。
     
    ▼症例概要と診断
    フルスマイルでガミースマイル、側貌で上顎前歯の突出感です。
    パノラマでは下顎両側8番と上顎左側8番の埋伏を認めます。
    下顎前歯部は歯肉退縮があり、唇側骨の薄さが懸念点です。
     
    ▼治療方針の検討
    ワイヤーなら上下小臼歯抜歯をベースに提案でしたが、患者はインビザライン希望です。抜歯するなら臼歯は極力動かさず、
    前歯のリトラクション主体とします。深い咬合の増悪、下顎前歯の退縮リスクを考慮し、非抜歯+IPRの可能性も検討します。
    アライナーでは強い舌側根トルクがかけにくく、歯槽骨ハウジングの範囲内で到達できる後退量を見極めます。
    前歯圧下量が2〜3mmを超える設定では、インプラントアンカー併用の必要性を議論します。
     
    ▼クリンチェックと力学の要点
    過大な数値だけに依存せず、初期位置からの実移動像で判断します。
    無駄な「出して戻す」動きは避け、最短距離・一定速度で指示します。
    クラスIIエラスティックはボタンカットとアタッチメント併用が基本です。
    カットのみはアライナーフィットを損ないやすいです。
     
    ▼Q&Aハイライト
    IPRは初期にまとめて実施する方針です。0.2〜0.3mm/接触点を目安に、ブレードやメタルストリップを用い、重なりが強い部位は露出部を選択的に削合します。抜歯はアライナー#1装着後、#2〜#3で実施し即移動を開始します。ガミースマイルはアライナー単独では難度が高く、必要に応じてインプラントアンカーによる絶対的圧下を検討します。保定は16→12→8時間と3か月ごとに段階的に短縮し、最終的に就寝時のみの長期使用を推奨します。

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