酸性の飲み物を取り続けるとう蝕になる?│Step4-9
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伊藤先生の著書、2020年の医歯薬出版ベストセラーに選ばれた「カリエスブック 5ステップで結果が出るう蝕と酸蝕を予防するカリオロジーに基づいた患者教育」(医歯薬出版 刊)をお手元にご視聴いただくと、より理解が深まります。
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今回の動画では「酸性の飲み物を取り続けるとう蝕になる?」というテーマで講義いただきます。
まず、う蝕と酸蝕の「酸」の違いについて確認していきましょう。
これらの違いは「細菌による酸なのか、そうではないのか」という点です。
本来、カリオロジーにおいて、酸はう蝕の影響因子とされていません。
生態学的プラーク説においても同様であることは、皆さんご存知の通りでしょう。
しかし伊藤先生が経験されてきた臨床の中では、バイオフィルムやフッ化物では解決しないう蝕の病態が様々みられたと言います。
そこで「カリエスブック」では「酸もう蝕の影響因子」とされているそうです。
では、酸を摂取すると口腔内にはどのような変化が起きるのか、考えていきましょう。
酸を摂取すると、細菌叢つまり「細菌の集合体」に変化が起こります。
この時、細菌叢に起こる変化はどのようなものでしょうか。
また、さらに糖が加わった場合はどうなるでしょうか。
それぞれの実験について、動画内で詳しくご覧いただけます。
ぜひご確認ください。
この実験結果から、S.M (Streptococcus mutans)やLB(ラクトバチラス菌)が増える条件は「砂糖でなく酸性環境」ということが明らかになったと伊藤先生はおっしゃいます。
つまり、酸によって細菌叢は変性するということです。
「生態学的プラーク説」も同じことを基にしていると言えるのではないでしょうか。
その内容をおさらいしてみましょう。
頻回に糖を摂取すると、細菌が酸を産生する回数も頻繁になります。
こうして細菌にストレスがかかると、バイオフィルム中のpHが酸性に傾き、酸性に強い細菌が優勢になってしまいます。
そのため酸性の環境で酸性に強い細菌が増え、さらに酸を産生するという事態が起こります。
これにより、う蝕も進行していくのです。
つまりS.Mがいるからう蝕になるのではなく「酸性でう蝕になりやすい環境だからう蝕になる」と言えるのではないでしょうか。
ここで唾液検査について、疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
臨床で行う唾液検査により、唾液中の細菌数を調べることに意味はあるか、という問題です。
その点について伊藤先生は、17カ月の間、唾液中のMS(ミュータンス連鎖球菌)数の多い人と少ない人の経過を追ったデータを紹介してくださっています。
ちなみに伊藤先生の歯科医院では、唾液検査で調べるのは「唾液の量」だけだそうです。
果たしてMS数の差により、う蝕のなりやすさに違いはあるのでしょうか。
こちらもぜひ、ご覧ください。
次のエピソード
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スペシャル細菌は酸が好き? 嫌い?│Step4-10細菌は酸性環境において、どう反応するのでしょうか。酸産生・耐酸性が向上する環境とはどのようなものなのか、また「酸」のバイオフィルムへの影響について講義いただきます。再生する
再生時間 07:50
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