10分で学べるう蝕予防「伊藤直人先生 カリオロジーシリーズ」歯科衛生士&若手歯科医師の院内学習のみならず、患者様への説明にも応用できる内容です。
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カリエスブックシリーズのイントロダクションとしてう蝕の削らない治療の考え方についての内容です。
原因を改善しなければずっと繰り返してしまうため患者さんの意識改革も必要となります。
書籍の紹介と、う蝕について、歯を削る前にやることを解説しています。 -
時代とともにう蝕の病因論が変化しそれとともに治療法も変遷していきました。
現代の削らない治療に至った経緯を振り返りましょう。 -
昔はう蝕は感染症と考えられてきましたが科学の進歩により否定されました。
現代の多因子性の病因論を理解しましょう。 -
Step0で最も大切な『生態学プラーク説』についての前編です。
理解することでう蝕リスクのコントロールに役立ちます。 -
【「う蝕の“削らない”治療」Step0-3 う蝕の病因論 生態学的プラーク説 前編】
Step0で最も大切な生態学プラーク説についての内容の後編です。生態学的う蝕病因説についてストーリーをつけて解説してくださいましたので、とてもわかりやすい内容です。
キーワード:酸適応 酸産生 耐酸性 常在菌 プラーク -
う蝕とう窩の違いについての内容です。
う窩を削って詰めてもう蝕の原因は治りません。
分類別に関係性も判断ができます。 -
う蝕の削る治療と削らない治療の判断はどのようにしていますか?
Nyvadのディシジョンツリーを用いた治療介入の判断についての内容です。 -
う蝕の削る治療と削らない治療の判断はどのようにしていますか?
Nyvadのディシジョンツリーを用いた治療介入の判断についての内容です。 -
う蝕の削らない治療は非外科的歯科治療であり、患者さん本人が行うものと歯科医療者が行うものに分かれます。
う蝕治療には正しい知識が重要となります。 -
NICCS(N.Ito Caries System)という伊藤直人先生の、治療の考え方が理解できる内容になっております。
う蝕のリスク因子から変えられるものだけを抽出した考え方で、とてもシンプルで分かりやすいです。 -
Step0「う蝕の“削らない“治療」の内容をダイジェストで復習することができます。
全部見終わった後に復習として確認に最適です。 -
Step1「バイオフィルム」の導入部分をお話しいただきます。
せっかくの講義内容を最大限に活用するために準備する物や、効果的な学習方法から親切にお話しいただきます。また基本でありながらも、よくわからなくなってしまう「プラーク(歯垢)」「バイオフィルム」「マイクロバイオーム(細菌叢)」などの言葉の違いも解説していただくので、安心です。 -
Step1-1では伊藤先生がう蝕を削って詰めるということに悩んでいた経験から、その悩みから脱却することができた論文内容より、う蝕の活動性、非活動性についてお話しいただきます。
4つの歯の写真を元にどれが悪い状態であるか、視聴者の皆さまと一緒に考えながら進むスタイルです。
また実際に患者さんにも説明する場合を想定したチャレンジもありますので、受け身の学習になることもなくすぐに臨床で活かせる内容となっております。 -
Step1-2では歯磨きをしないと一体どうなるのかという実験についてのお話をしていただきます。
歯学部の学生に23日間歯ブラシを禁止して検証した論文を、ご紹介いただきました。
実験では、スクロール溶液でうがいをさせるテスト群と、歯磨きをしないだけのコントロール群に分け、う蝕の発生数を比較。う蝕はプラークコントロールに依存するのかを検証しています。
また実際に患者さんに「何から改善したら良いのでしょう」と質問をされた場合を想定したチャレンジもありますので、受け身の学習になることもなく、すぐに臨床で活かせる内容となっております。 -
Step1-3ではう蝕はどこにできるのかという内容です。
私たちは歯やう蝕に関する知識は当たり前にありますが、患者様と歯科医療者の間には想像以上に歯へ対する知識の隔たりがあるものです。
そのため常に患者様との隔たりがないか確認して、治療を進める必要があります。
それを踏まえて、う蝕はどこにできるのかを考えます。
また実際に患者様から「う蝕をすぐに削らなくていいのですか?」と、質問をされた場合を想定したチャレンジもありますので、すぐに臨床で活かせる内容となっております。 -
Step1-4では、う蝕による脱灰と再石灰化についてお話しいただきました。
そもそも塩は酸でとけないのに、なぜ歯は酸で溶けてしまうのでしょうか?ハイドロキシアパタイトの作用など基本的な部分ですが大事なところを学んでいきます。
また臨床的にホワイトスポットについても実際治るのか、どのような状態になっているのか等も教えていただきました。
後半のチャレンジでは明日の臨床で行ってみてほしい「脱灰病変を観察してみよう」という課題を一緒に考えていきます。 -
Step1-5では露出したての歯は、う蝕のリスクに注意が必要というお話しをしてくださいました。
歯は萌出、歯周病によって歯肉退縮することで露出します。そこから数年は特にう蝕リスクが高く注意が必要となります。
その理由について、しっかり患者さんにも説明できるくらい理解しているでしょうか?
今回は結晶についてなど基本から学び直すことができます。
後半のチャレンジでは、「歯周病の初期治療をする患者様に何を説明しますか?」という課題が出されます。 -
あなたは検査値の値を知らない内科医をどう思いますか?
そのような先生に診てもらうのは不安だなと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし実際に歯科医師でも口の中にまつわるpHの値について詳しくわからないという先生も多いことでしょう。
そこで今回は歯が溶けるPHについてざっくりと覚えていきます。
本講義内で何回も復習ができるようになっているので、10分後には自然と頭の中に入っているでしょう。 -
Step1-7では、Step1-6のpHについてに引き続き、歯磨きでpH低下を防げるのかという内容です。
日常臨床でステファンカーブを活用してその内容を患者さんにお伝えして口腔指導をしている先生方は多いのではないでしょうか。
本講義ではステファンカーブに秘められたもう一つのメッセージ、そしてプラークがない場合のステファンの実験についても解説していただきます。
最後のチャレンジでは患者様から「食事後は必ず溶けるんですか?」という質問がきたら、どのように答えると良いか一緒に考えていきます。 -
バイオフィルムをよく知ろう!(全15回)│伊藤直人先生 カリオロジーシリーズ Step1【期間限定! みんプレ会員 一部動画が視聴無料】 プラークは何日たつとう蝕になるの?│Step1-8 スペシャル
Step1-8では今までの講義で学んで身に着けてきたpHの知識をもとに、成熟したプラークのpHや、歯の染め出しの実験を行いながらプラークがう蝕になるまでを検証し学んでいきます。
最後のチャレンジでは「朝はしっかり磨けない」という、患者様のよくあるお話に対して、どう回答するべきかを考えます。 -
Step1-9は、歯を何回磨けばいいのかという問いに対してお答えしていく講義です。
日本の歯科医師とスウェーデンの歯科医師のお昼休みの歯磨きについてのコメントの差から、研究論文を元に解説していただきました。
チャレンジでは「朝は忙しいから夜磨けばじゅうぶんですよね?」という患者さんからよくいただく質問に、どう返したらいいか講義内容を元に考えていきます。 -
Step1-10は、手用歯ブラシと電動歯ブラシどちらが良いのかという、気になる内容にお答えする講義です。
研究論文を元にプラークの減少の比較をみていきますが、あくまでプラークについてで、う蝕の減少率ではないことに注意しましょう。
チャレンジでは「電動歯ブラシってどうですか?」と聞かれた場合にどのように答えるといいか、患者様にもわかりやすい表現で解答を教えてくださっています。 -
Step1-11は、フロスでう蝕は予防できるのか?という疑問に対する講義内容です。「毎日学校でフロスを行う」「定期的に専門家にフロスをしてもらう」「日常的にフロスを行う」など。さまざまな状況下でのフロスの効果を検証した論文を元に、フロスが隣接面う蝕予防に効果があるのかを学びます。
今までの講義で学んできた歯のpHについても出てきますので、復習となるでしょう。チャレンジでは「フロスは必要か不必要か?」という問いにどう答えるかを講義を元に考えます。 -
口腔衛生指導は実際に効果があるのか、やる意味があるのかと疑問を持っている先生やスタッフの方も多いかもしれません。今回は口腔衛生指導の効果についてアクセルソン先生の論文を元に講義していただき「新しい口腔衛生トレーニングプログラム」とはどうのようなものであるかを学びます。
『虫歯や歯肉炎になる原因の説明』『糖の摂取量と頻度を制限するためのカウンセリング』『毎回、プロービング時の出世つ、初期蝕病変、プラークの記録用紙を患者様が持ち帰る』などのリンキング・メソッドに基づいた内容です。口腔内カメラでプラークを患者様に見ていただいたり、定期的に染め出し剤を使用してもらうことで、患者様の行動変容を促すことも大切です。
チャレンジでは「口腔衛生指導って意味があるのか?」と思った時にどのように考えていくといいのか、お答えいただいています。 -
歯を磨くということに対して様々な視点が存在しますのでバイオフィルム、フッ化物、生活習慣、酸蝕症、ドライマウスと5種類のバージョンごとに学んでいきます。
チャレンジでは患者様に「いつ歯磨きをしたらいいの?」と聞かれた際にどのように答えたらよいか、講義を元に考えます。 -
Step1の総まとめとして復習していきます。
学んだことは1日のうちに74%忘れるといわれています。
そのためにも「みる、よむ、はなす」というステップを踏んで復習して知識を定着させていくことが大切です。
私たち歯科医師のゴールは「患者さんが気づき、行動が変わりう蝕が変わる」ということをお伝えくださいます。
このReviewの回だけでも毎日復習することで知識が定着し、私たちの行動も変わってくるかもしれません。 -
もしあなたの歯が5本しか残されていなかったらどうでしょう。
毎日、残りの歯を失うことが怖くてしかたないはずです。
そのような気持ちの患者様にとって、信頼してもらえる歯科衛生士はどんな人でしょうか。器用だけど勉強しない歯科衛生士より、愚直に学び練習する歯科衛生士を信頼するでしょう。
今回のテーマ「フッ化物」は、とっつきにくい内容ですがう蝕予防には欠かせない知識です。先生が患者様にお話する内容もわかりやすく、すぐに参考にできる動画になっております。
動画の最後にフッ化物配合の歯磨剤を使う際の分量とフッ化物濃度について教えてくださいます。 -
step2-1ではフッ化物について、歴史から学びます。
最初にフッ化物によるう蝕効果が発見されたエピソードをご紹介します。
研究を重ねるうちにデメリットとしてフッ素症が起こることがわかりました。
メリットのう蝕予防だけを働かせるためには、フッ化物の濃度をどれくらいにしたら良いのか?
当時の研究と現在の見解を教えてくださいます。
2000年代に入るとカリオロジー革命が起き、う蝕の原因は細菌性から他因子性と変化しました。
そしてフッ化物の作用機序も現在では再石灰化の促進とされています。
本動画で歯科とフッ化物の変遷の歴史を知ることで、正しく効果的なう蝕予防を学ぶことができるでしょう。
チャレンジでは毎日使っているフッ化物について、一度立ち止まって考えてみます。 -
フッ化物がう蝕予防に効果的なことはこれまでの動画で理解いただけたかと思います。
そこで気になるのが、フッ化物でう蝕をゼロにできるのか?でしょう。
伊藤直人先生に様々な研究を解説いただきながら考えていきます。
はじめにエナメル質う蝕と象牙質う蝕の差に関する研究についてお話しただきます。
オランダで行われたこの研究では、水道水のフッ化物添加を行った地域と、フッ化物添加を行わなかった地域で18年間に渡り経過観察したものです。
2年毎にう蝕になった部位の数を比較しました。
結果はどうなったでしょう。
ぜひ動画でご確認ください。
また「子供の歯は抜けてしまうからフッ化物塗布は永久歯が生えてからで良いのでは?」という疑問があるかと思います。
それに対して、フッ化物を開始した時期と平滑面う蝕、小窩裂溝う蝕、隣接面う蝕の減少率についてお話しいただきました。
本動画の内容を学ぶことで、乳歯からフッ化物塗布の準備を始める大切さを、患者様にお話することができるでしょう。
チャレンジでは「フッ素を使っていれば虫歯出来ないですよね?」という患者様からの質問に、どう説明するか学びます。 -
step2-3ではフッ化物で歯が強くなるのかについて解説していきます。
まずはハイドロキシアパタイト(HA)とフルオロアパタイト(FA)について簡単な説明があります。
1940年から1970年には「フッ化物を摂取して歯を強く」と考えられていました。
そのため妊娠中の女性にフッ化物のサプリメントが推奨されました。
妊娠中にフッ化物をとることで、生まれた子供の歯にフルオロアパタイトが多く含まれるのではないかと予想したためです。
そこから、そもそもフルオロアパタイトは強いのか検証した実験についてご紹介いただきました。
実験ではサメの歯と人の歯を使い、ハイドロキシアパタイトとフルオロアパタイトはどちらが強いのかを検証しています。
さらに、より効果的に歯を強くするために、フッ化物洗口をプラスした検証も行われます。
実験の結果をぜひ動画でご確認ください。
チャレンジでは「フッ素がたくさん入ったものを食べたほうがいいですか?」という患者さんに対してどう説明するか考えてみましょう。 -
「どうしてフッ素って虫歯を防ぐんですか?」と患者様に聞かれた時、どのように答えますか?
フッ化物には「再石灰化の促進」「脱灰の抑制」「結晶性の改善」「細菌の代謝阻害」の4つの働きがあります。
それぞれのメカニズムについて学び、患者様の質問に答えられるようになりましょう。
最初に説明いただくのは「脱灰の抑制」です。
酸によって歯からリンやカルシウムが溶け出す「脱灰」をどのように抑制しているのか、解説いただきました。
エナメル質に含まれるハイドロキシアパタイト・フッ化物・そしてフルオロアパタイトが作用するメカニズムを学びます。
次は「結晶性の改善」です。
脱灰と再石灰化を繰り返し、結晶性を改善するメカニズムを学びます。
その次は「細菌の代謝阻害」です。
フッ化物が細菌の代謝を阻害することで、産出する「酸」を抑え、う蝕の予防が期待できるのではというものです。
こちらはまだ研究が必要で、今後の展開が待たれています。
4つの働きの中で最も大切なのが「再石灰化の促進」です。
特に重要なため、次の動画Step2-5で詳しく解説いただきます。ぜひ次回もご覧ください。
チャレンジでは「フッ素で歯質の強化!!」「フッ化物で再石灰化の促進」どちらが今のカリオロジー的な歯科医院の看板か、一緒に考えましょう。 -
step2-4でお話しいただいた、フッ化物の働きの中でも特に重要なのが再石灰化の促進です。
まずは今まで学んできたハイドロキシアパタイトの組成式、そして脱灰のメカニズム、再石灰化したくても(OH-)が足りないというところまで復習します。
そして(F-)が登場することで再石灰化が促進されるというお話になります。
またフッ化物があるかないかで、ハイドロキシアパタイトの臨界pHが変化することを解説いただきました。
フッ化物の働きを『再石灰化促進の物語』にまとめて頂いたので、化学式が苦手な方でも理解しやすい内容となっております。
チャレンジでは「なぜフッ化物で再石灰化の促進される?」という質問をされたら、どう答えるか考えてみましょう。
Step2の中で、最重要項目です。
ぜひご覧ください。 -
- う蝕予防にはどのフッ化物製品を使えばいいのか、数あるフッ化物製品についてそれぞれ解説していただきます。
フッ化物を3つに分けると
・低濃度(水などコミュニティで使うもの1%~)
・中濃度(歯磨き粉など個人で使うもの1000ppm前後)
・高濃度(歯科医院でプロが使うもの10000ppm前後)
となります。
その中でも私たちが使用する歯磨剤、洗口剤、ジェル、バーニッシュのそれぞれの濃度や予防分画の研究内容、結果をお話しいただきます。
どれがう蝕予防に一番効果的か、動画を見てご確認ください。
チャレンジでは「なにもフッ化物を使用したことがない患者さんに何からすすめますか?」という問題を講義内容を元に考えてみましょう。
- う蝕予防にはどのフッ化物製品を使えばいいのか、数あるフッ化物製品についてそれぞれ解説していただきます。
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フッ化物の使い方について、みなさんは患者様ごとの状況にどのように対応しているでしょうか。
フッ化物配合のジェル、バーニッシュ、歯磨剤、洗口剤など。
それぞれの効果について解説していただき、どのような製品の組み合わせで使用すると一番効果的か検証します。
結果は動画をご覧になってご確認ください。
バーニッシュの塗布方法も動画で説明いただきましたので、実際に使用したことがない方にもわかりやすい内容です。
チャレンジでは「極度のリスクを持つ患者様、フッ化物をどう応用しますか?」という問題に、講義内容を元に考えてみましょう。 -
フッ化物配合の歯磨剤も種類や濃度がさまざまです。
まずppmは1%が10000ppmであることを頭に入れておきましょう。
市販の商品のフッ素濃度は450ppm、950ppm、1450ppmである場合が多いです。
そこでppmに応じてどのように予防効果が変わるのか、患者様の年齢や状況によって、どれをおすすめしたらよいのか解説していただきます。
伊藤先生の医院では年齢別に、おすすめする歯磨剤のフッ素濃度をわけているそうです。
具体的にどのような基準でおすすめしているのか、ぜひ動画でご確認ください。
チャレンジは「歯磨き粉のフッ素は1450ppmをお使いですか?」と診療時に患者様に聞くことからはじめてみましょうという内容です。 -
歯磨剤に配合されているフッ化物にはいくつか種類があることはご存知でしたか?
その中の主な3つ「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」「フッ化第一スズ」について、働きや内容を解説していただきます。
その中でも市販のものに配合されている割合が多い王道はフッ化ナトリウムです。
またこの三つは作用が違うものの、臨床的な効果に大きな差異はありません。
しかし使い分けられることもあるのでしっかりとそれぞれのメカニズムや機能を学びましょう。
チャレンジでは「薬局の歯磨剤コーナーをみてみましょう」という宿題が出ます。
薬局の歯磨剤コーナーでそれぞれ見比べてみると面白い発見があるかもしれません。 -
日々の診療で患者様から「歯磨き後に口をゆすぐのか、ゆすがないか」と聞かれることは多々あります。
先生方はどのように答えているでしょうか?
効果的な口のゆすぎ方について文献を元に解説していただきました。
そして『コップでゆすぐ派』と『コップ以外でゆすぐ派』のどちらがう蝕になりにくいのか調べた研究をご紹介くださいます。
またイエテボリ法の磨き方についてもお話がありますので、あまりなじみのない方もこの機会に学びましょう。
歯を磨く時間の研究やイエテボリ法からも、歯磨剤が口の中に残ることが大切であることがわかっています。
ですが歯磨剤の顆粒性が高いと、軽くゆすぐだけでは顆粒が残りやすくなってしまいます。
また口内炎ができやすい方は、ラウリル硫酸が入っているものを使っている可能性があるのでその点には注意しましょう。
チャレンジでは患者さんに「歯磨き後に口をゆすぐのか、ゆすがないか」と聞かれた場合の答えとその理由を講義内容から考えます。 -
虫歯にならないために、甘いものを完全に控える必要はありません。
う蝕の防御因子(フッ化物)とリスク因子(糖)のカリエスバランスを考えて、糖を摂取する回数をコントロールすることが大事です。
フッ化物歯磨剤を使用した場合と使用しない場合の、炭水化物の摂取頻度に応じた口腔内でのエナメル質の脱灰についての文献を元に解説していただきます。
フッ化物配合歯磨剤を使用して2回歯磨きをしている健康の方の場合、1日何回まで糖を摂取しても良いのか?
ぜひ動画でご確認ください。
チャレンジでは患者様に「フッ化物の効果は?」と聞かれた場合、どのように答えたらよいのか考えます。 -
日々の診療で患者様から「子供にフッ化物配合歯磨剤を使っていいでしょうか?」と質問されることがよくあると思います。
先生方はどのように答えていますか?
答えを患者さんにお伝えする時は、メリットとデメリットをしっかり伝えることが大切です。
デメリットは歯のフッ素症、メリットのカリエスコントロール。
そのため虫歯と歯のフッ素症のリスクは隣り合わせです。
講義ではフッ素症の研究を元に、子供に使う歯磨剤はどんなものを使うと良いのか解説してくださいました。
また伊藤先生の医院で実際に伝えている、子供の年齢による適切な歯磨剤の使用量を教えてくださいます。
歯ブラシに歯磨剤をのせた画像で、使用量がひと目でわかります。
ぜひ患者様への説明にご利用ください。
デメリットであるフッ素症を避けるために、小さい子供がいる場合は1450ppmの歯磨剤は手が届かないところに置く必要があるという注意点もお伝えいただきました。
チャレンジでは患者様に「子供が歯磨き粉が好きでたっぷりつけても良い?」と聞かれた場合どのように答えたらよいのか考えます。 -
子供には特に注意すべきフッ化物の中毒量についてお話しいただきます。
過去に世界ではオレゴン州立病院のスクランブルエッグに粉ミルクと間違えてフッ化ナトリウムを大量混入してしまったという最大の事故、その他にも錠剤の誤飲、洗口剤の誤飲による死亡事故も起こっています。
日本では誤って技工用フッ化水素酸(フッ酸)をフッ化物と間違って塗布してしまった死亡事故が起きています。
このようなことが繰り返されないためにも、しっかりとフッ化物中毒についても学ぶ必要があります。
「フッ化物の中毒量は?」
「一般的に販売されている1450ppmの歯磨剤では、どれくらいで致死量になるの?」
といった基礎知識を教えてくださいます。
事故はチーズの穴をくぐり抜けるように偶然が重なり起こってしまうものです。
万が一、誤飲が起きてしまった時の対処方法についても学べます。
医院スタッフ全員で覚えておくと安心です。
正しい知識を身に着けて、患者様の健康を守りましょう。 -
本講義全体の総復習Reviewです。
0~13までの講義でフッ化物についてさまざまなことを学んできました。
その中で学んできたポイントを一気に復習します。
各項目の内容はしっかり頭に入り、歯磨剤やフッ化物への疑問など患者さんに説明できるようになったでしょうか。
今日学んだ内容は、1日後に74%忘れるといわれています。
そのための効果的な学習法は「見て」「読んで」「話す」ことが大事です。
そして私たち歯科医師としてのゴールは「患者さんが気づく、変わる、う蝕が治る」ところにあります。
この講義で学んだフッ化物に関する内容を、患者さんに実際に説明してみましょう。 -
今回の動画ではイントロダクションとしてシリーズを振り返るとともに糖について学ぶ必要性を解説していただきました。
う蝕治療は昔、削って詰める治療が当たり前でしたが、現在第3世代である削らない治療が主流となってきています。
削らない治療とは何か、う蝕とう窩の違いやう窩のコントロールについて教えていただきました。
また、う蝕治療の中心が削らない治療になった根拠である、生態学的プラーク説について説明していただきました。
昔はう蝕は感染症であると考えられていたため、う蝕になりやすい人は一生う蝕傾向が続くと思われていました。
しかし、マーシュ先生が提唱された生態学的プラーク説を学んでいただくと、う蝕傾向を改善できる可能性が見えてきます。
そして、生態学的プラーク説にとって糖は何を意味するのかということについても動画をみていただければお分かりいただけると思います。
動画を見られている先生方の中にも、う蝕予防に糖を厳しく制限しないといけないとお考えの先生もいらっしゃるかもしれません。
伊藤先生は糖は食べてはいけないものではなく、適切にコントロールしていくものであると言われています。
糖のコントロールとして重要な概念であるカリエスバランスについて教えていただきました。
また、シリーズの初めにご紹介したNICCS(う蝕の削らない治療)ではバイオフィルム、フッ化物についで3番目に糖を考えます。
なぜ糖を3番目に改善するのかについても学ぶことができます。 -
今回は糖類と多糖類を中心に、いろいろな糖について勉強できる動画です。
糖類と聞くと、国家試験のために丸暗記したが忘れてしまった、カタカナが多くて覚える気になれないという方が多いかもしれません。
みなさんはグルコース、フルクトース、マルトースなど違いを説明できますか?
覚えるのが面倒であると思われがちですが、先生はカリオロジーを理解する上で最も重要な項目であると言われています。
まずは炭水化物とはなにか説明していただきました。
炭水化物は糖質と食物繊維に分けられます。
そして糖質が糖類と多糖類に分けられることはみなさんご存知であると思います。
しかし単糖類、二糖類にどんなものがあるか、説明できる方は少ないと思います。
伊藤先生は、歯科の臨床で覚えておきたいものは限られるのですべて覚える必要はなく、ポイントを押さえておけばよいと言われています。
覚えるべき糖類を教えてくださるとともに、みなさんが覚えやすい様に語呂やリズムをつけて丁寧に解説していただきました。
最後にテストも設けてくださっているので、この動画を見るだけでしっかり知識を定着させることができます。
糖類を覚えることに苦手意識を持っている方、カリオロジーの基礎をしっかり固めて理解したい方に見てもらいたい動画です。 -
糖と酸産生の関係、糖の摂取による口腔内細菌叢の変化について学ぶことができる動画です。
糖がなぜう蝕の原因になるか説明できますか?
それは、口腔内の細菌が糖を代謝して、その代謝産物として酸が発生してしまうからです。
代謝とはエネルギーを得るために必要不可欠で、その過程でエネルギーとともに代謝産物が生まれます。
人間の主な栄養源である糖質とタンパク質それぞれの代謝産物と口腔内でのう蝕、歯周病との関係について説明していただきました。
そして、酸の中にもさまざまな種類の酸があることはみなさんご存知かと思います。
糖が多い時と少ない時で産生される酸の種類の違いについて教えていただきました。
また、細菌が代謝できる糖とできない糖があります。
前回糖質の種類について学びました。
糖質の種類についてクイズ形式で復習していただくとともに、その中で細菌が代謝できるものには何があるのか、解説していただきました。
今までのシリーズで解説していただいた「生態学的う蝕病因説」について覚えてらっしゃいますか?
生態学的う蝕病因説の3つのステージについて、もう一度解説していただき、さらに糖の摂取によってどのように細菌叢が変化していくのか、酸適応と酸選択とは何か、学ぶことができます。
また、2019年の高橋先生の論文を引用され、う蝕と歯周病の統合仮説について説明していただきました。
「糖はなぜう蝕の原因となるのか?」
動画を見ていただければ、より説得力のある患者教育ができるようになるでしょう。 -
今回は糖が入っている食品の見分け方について解説していただきました。
患者さんで、お菓子を食べないのに虫歯になりますと言われる方がいます。
先生方はなぜそのような患者さんがう蝕になるのか、わかりますか?
歯のことを考えて砂糖は三温糖にしています、歯にやさしいという表示の飴を食べていますということを言われる方もいます。
そのような患者さんの勘違い、指摘してあげることはできますか?
動画では甘味料、加工食品、天然食材に分類し、それぞれう蝕の原因になるのか解説していただきました。
甘味料とは自分で料理や飲料に入れる糖なので、砂糖を摂取しているということがよく分かると思います。
甘味料にもさまざまな種類があります。
それらはすべてう蝕の原因になりうるのでしょうか?
先生にそれぞれの甘味料の特徴や組成を説明していただきました。
また、ノンシュガーとシュガーレスの定義、これらの食品は絶対にう蝕の原因にならないのかどうか教えていただきました。
患者さんに砂糖の代替食品を勧められる際の参考になると思います。
また、加工食品、天然食材の糖についてもお話くださいました。
加工食品の成分表示を見て食品を選んだりしたことはありますか?
動画を見ていただくとその糖の量に驚かれるかもしれません。
天然食品もたくさんの糖が含まれています。
フルーツは虫歯にならないと思っている方が多いようですが、実は十分う蝕の原因となります。動画ではバナナを摂取した後の口腔内のpHの変化を見ていただきます。
正しい糖の知識を得て患者さんに説明できるようになりたいと思われている先生にぜひ見ていただきたい動画です。 -
今回はハチミツはう蝕にならない?をテーマにう蝕の原因にならないと思われることが多い食品について解説していただきました。
まず、ミュータンスストーリーは正しいのかということについて解説していただきました。
動画をご覧の先生方も学生の時はS.ミュータンスがう蝕の原因とする説を習ったのではないでしょうか。
S.ミュータンスは不溶性グルカンを産生し歯に強固に付着し酸を出すためう蝕を引き起こす主要な菌であるという説です。
S.ミュータンスのみがう蝕の原因菌なのか、不溶性グルカン以外の菌体外多糖はあるのか教えていただきました。
また、1967年にNeffらによって発表された糖摂取後のプラーク中のpHを調べた研究について解説していただきました。
はちみつ、みずあめ、メープルシロップに含まれる糖について、またそれらがう蝕の原因になるのかということを教えていただきました。
インターネットで検索するとはちみつがう蝕予防になることが研究で証明されている等のさまざまな情報が出てきます。
医療従事者はそれらの情報のもとになっている文献を読み解き、正しい情報か判断する能力が必要です。
また、砂糖不使用100%果汁と記載があるジュースはどうなのか、濃縮還元とはどのようなものなのか教えていただきました。
患者さんにう蝕の原因になる食品についての正しい知識を提供したいとお考えの先生方に見ていただきたい動画です。 -
ポテトチップスは虫歯にならないのか、虫歯になりにくいお酒、糖類ゼロと糖質ゼロの違いについて学ぶことができる動画です。
ポテトチップスは甘くないので虫歯にならないですよねと患者さんに質問されて、先生方は自信を持って答えることができますか?
ポテトチップスの原材料は芋なので、でんぷんからできています。
でんぷんがグルコースの鎖であるということはみなさんご存知かと思います。
生のでんぷんと調理したでんぷんの違いについてはわかりますか?
動画では生のでんぷんと調理したでんぷんの形態の違い、その違いが口腔内のpHに与える影響について説明していただいています。
また、ポテトチップスは調理したでんぷんですが、口腔内のプラークの成熟度合いによってもその影響は変化します。
ポテチを食べた後の口腔内のpHについて、プラークがない状態と成熟したプラークでの違いをエビデンスをもとに解説していただきました。
お酒を飲んだ後、気分が良くなって寝る前に歯磨きを忘れてしまったことがある先生もいらっしゃるかもしれません。
なんとなく寝酒は歯に悪いというイメージを持たれているかもしれません。
お酒の種類でう蝕のなりやすさに違いはあるのか、含有グルコース量について教えていただきました。
また、コンビニエンスストアやスーパーなどでよく糖類ゼロ、糖質ゼロという表示を目にされると思います。
糖類ゼロと糖質ゼロの違い、どちらがよりう蝕になりにくいのか教えていただきました。 -
母乳はう蝕の原因になるのか、成人のプラークと2歳児のプラークで研究したエビデンスをもとに説明していただきました。
小さいお子さんがいるお母さんは、自分の子供の口の中に虫歯を作りたくないので一生懸命いろいろな質問をされます。
母乳、牛乳はう蝕の原因になりますか?ということもたまに聞かれることがあるそうです。
また、卒乳の時期についてもよく質問されると思います。
みなさんは答えることができますか?
これまでのシリーズで学ばれた方は牛乳にはラクトースが入っているからう蝕の原因になるのではと思われるでしょう。
成人に対して牛乳や母乳で洗口してもらい、プラーク中のpHを調べた研究について解説していただきました。
成人に対しての研究だけでなく、2歳児に対して行った同様の研究についても説明していただきました。
動画をみていただくと母乳、牛乳がう蝕の原因になるのかということについてエビデンスとともに知ることができます。
また、実際に卒乳がなかなかできないお子さんをお持ちのお母さんにどのような指導をしてあげれば良いのでしょうか。
それはみなさんもう学ばれているはずです。
これまでのシリーズで解説していただいているNICCSについてもう一度復習していただきました。
お母さんに子供の口腔内の管理について質問されて困られた経験がある先生方に見ていただきたい動画です。 -
今回はう蝕にならない間食について、う蝕になるような間食をしてしまう方への指導のポイントについて解説していただきました。
予防に積極的な患者さん、子供を虫歯にしたくないと一生懸命なお母さんに間食について聞かれた経験があると思います。
間食するならこの食品と具体的に答えることはできますか?
動画を見ていただけると患者さんに聞かれた際にしっかり食事指導ができるようになります。
また、一見う蝕にならないような注意すべき食品についても解説していただきました。
もちろん積極的に、間食するなら何がいいですか?と聞いて来られる患者さんばかりではありません。
時には甘いものはストレス発散になるのでやめられません、歯のことばかり考えていられません、という方もいらっしゃいます。
そのような患者さん間食するならこれ!と提示してもあまり意味がありません。
そんな時、どのように患者さんの心を動かしていけば良いのでしょうか?
どのような態度でお話を聞いてあげるべきなのでしょうか?
動画では行動変容虎の巻と題して患者さんのこころのスイッチをオンにするためのポイントを教えていただきました。
実はこの行動変容を起こさせることが患者指導で最も難しいステップでもあります。
う蝕にならない間食について知りたい先生、患者指導がうまくいかずお悩みの先生に見ていただきたい動画です。 -
今回はう蝕の発生に、糖の量と糖の回数どちらの影響が大きいかということについて有名なVipeholm Studyという研究をもとに学ぶことができます。
甘いものをドカ食いしていたのをやめて飴をちょこちょこ食べるようにしました、という患者さんにどのように説明しますか?
先生方は砂糖の摂取回数が重要であるということを学生の頃の授業で習われたことがあると思います。
普段から患者さんにダラダラ食べをしないようにと説明されている先生もいらっしゃるでしょう。
先生方はダラダラ食べが良くないと言えるようになった根拠となる有名な研究についてはご存知ですか?
動画では1954年に行われたVipeholm Studyという研究について解説していただきました。
この時代にはまだう蝕の発生が糖の量によるのか、回数によるのかということがわかっていませんでした。
この実験ではさまざまな食品を異なる量と頻度で与え、う蝕の活動性を調べています。
Vipeholm Studyの論文中のう蝕発生頻度に関するグラフを一つ一つ解説していただきました。
動画を見ていただくと間食を何回までにすればよいのか、具体的に根拠を持って患者指導を行うことができると思います。
動画の最後にはVipeholm Studyのまとめとして絶対に押さえておきたい重要ポイントを教えていただきました。
患者指導をする際もただ知っていることを伝えるだけでなく、そのエビデンスまで押さえておくことで説得力が高まります。
ワンランク上の患者指導ができるようになりたいとお考えの先生方に見たいただきたい動画です。 -
今回は4つの文献をもとに1日何回飲み食いしていいのかということについて解説していただきました。
前回の動画で、頻回の糖の摂取が危険であることはよく理解していただけたと思います。
まずシュガークロックという考え方について説明していただきました。
糖の摂取回数が歯の脱灰時間に比例することがよく分かると思います。
では結局患者さんに飲み食いは何回までと説明すればいいのでしょうか。
今回は4つの文献から答えを導き出してくださっています。
まず1つ目は1989年のReykjavik Studyです。
アイスランドで行われた研究で、水道水にフッ素が含まれていないことから日本と環境が似ています。
この研究では1週間の糖の摂取回数が何回になるとdmft指数が上昇するのかを調べています。
2つ目に1995年のReykjavik Studyについて説明していただきました。
この研究では砂糖の正しい摂取と間違った摂取の仕方でどのようにdmft指数が変化するかということがわかります。
3つ目は前回解説していただいたVipeholm Studyです。
前回の内容を簡単に復習しながら説明していただきました。
そして4つ目は2001年の糖の頻度とフッ化物についてのレビュー論文を解説していただきました。
フッ化物を取り入れることで、間食回数の上限がどのように変化するのか学ぶことができます。
これら4つの研究を学ぶことで、エビデンスを知った上で間食回数について患者さんに説明しやすくなると思います。
それでは、間食を一切しなければう蝕になることは絶対ないと言えるのでしょうか?
その答えについても動画で文献をもとに教えていただきました。
糖の頻回摂取とう蝕の発生についてエビデンスを知った上でしっかりと患者説明したいとお考えの先生に見ていただきたい動画です。 -
甘いものを食べてもうがいをすれば大丈夫なのか?ということについて、うがいとpHの回復の関係を調べた研究から学べる動画です。
患者さんに甘いものは食べているけどその後すぐうがいをするから大丈夫ですよね?と聞かれたことがあると思います。
糖を摂取することで細菌が酸を産生し、口腔内のpHが下がることは今までの動画で学んでいただいたはずです。
そして下がったpHをもとに戻すためには何回うがいが必要になるのでしょうか?
今回は1989年のHoshinoらの研究からそのエビデンスについて教えていただきました。
研究では成熟したプラークがある状態でスクロース洗口を行い、その後うがいを繰り返します。
pHがもとに戻るまでのうがいの回数は何回なのか、時間にして何分間のうがいが必要なのかを知ると驚かれると思います。
そして、どうしてすぐにpHが回復しないのか、スクロース洗口後のバイオフィルム中の糖の動態について教えていただきました。
う蝕の研究ではよく、バイオフィルムのpHをもとに戻したい時に、パラフィン咀嚼することによって速やかにpHを戻しています。
パラフィン咀嚼を行うことでpHが戻るメカニズムについて解説していただきました。
今回の動画を見ていただければ甘いものを食べた後にうがいすればいいですよね?という患者さんの問いにはっきり答えられるはずです。
エビデンスを知った上でより説得力のある患者指導ができるようになりたいとお考えの先生方に見ていただきたい動画です。 -
今回は虫歯にならない糖について、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の覚え方と虫歯にならないメカニズムを学ぶことができます。
今回まで、細菌が糖を代謝して酸を出すこと、糖はいろいろな食品に含まれていることを学んできました。
厳しく糖を制限してくださいと言うだけではカリエスコントロールを続けることができません。
患者さんの中にはどうしても口が寂しくて甘いものが欲しくなってしまうという方がいらっしゃいます。
そこで代用甘味料を学ぶことが今回の動画のテーマになります。
まずは代用甘味料がなぜう蝕の原因にならないかということについて糖の代謝の観点から説明していただきました。
甘味料はカロリーがある糖質系甘味料とカロリーがない非糖質系甘味料に分類することができます。
糖質系甘味料について、その覚えかたやそれぞれのカロリーや原料についての特徴を説明していただきました。
摂取後のプラーク中のpHを調べた結果についても提示していただいていますので、スクロースとの違いがよく分かると思います。
次に、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の構造や甘さの違いについても教えていただきました。
非糖質系甘味料の中には使用が禁止されていたり、安全面が保証されていないものもあります。
非糖質系甘味料を用いる際の注意点について教えていただきました。
代用甘味料はさまざまな種類があることがわかりました。
それらを代替療法として、どんな患者さんにどのような指導をして使用して貰えば良いのか提案してくださっています。
どうしても甘いものがやめられなくて困っている患者さんに対するカリエスコントロールの方法が知りたい先生方に見ていただきたい動画です。 -
今回はキシリトールガムの効果について、Turku Sugar Studyという研究をもとに解説していただきました。
虫歯予防にキシリトールガムを勧めてらっしゃる先生方は多いと思います。
そのメカニズムについてしっかり理解されていますか?
まず1975年のScheininによるTurku Sugar Studyについて教えていただきました。
Turku Sugar Studyではスクロースをフルクトースまたはキシリトールに置換してう蝕の増加率を調べています。
当時はS.ミュータンスにより産生される不溶性グルカンがう蝕の原因となっていると考えられていました。
そのためフルクトースについてもう蝕の原因となりうるのか分かっていませんでした。
スクロースとフルクトースでう蝕の増加率に差はあるのかということについても解説していただきました。
また、2011年のTakahashiらの研究をもとにキシリトールとフッ素をバイオフィルムに滴下した際の酸産生について教えていただきました。
キシリトールは酸の産生を抑制することはできるのでしょうか?
また、スクロースとキシリトールを同時に摂取した際にはどうなるのかということについても学ぶことができます。
最後に、キシリトールガムの本当の効果と患者指導への活用法について説明していただきました。
先生は誰にでもキシリトールガムを勧める必要はないと言われています。
どのような患者さんにキシリトールガムを勧めるべきなのか、明日からの臨床に活用できる内容となっています。
キシリトールの本当の効果とそのメカニズムについてエビデンスに基づいた知識を得たいとお考えの先生に見ていただきたい動画です。 -
いよいよStep3、糖のまとめです。
今回は今まで説明していただいた糖に関する知識を振り返ります。
まずはいろいろな糖について、先生がStep3-1でわかりやすい語呂合わせと共に教えていただきましたね。
いろいろな糖はカリオロジーの基礎になる大切な部分です。
忘れてしまった先生はもう一度戻って復習しましょう。
そして細菌が炭水化物から酸を作るメカニズムです。
いろいろな糖の中で酸を作るのはどれだったか覚えていらっしゃいますか?
Step3-3からStep3-6まではう蝕の原因になる食品は何かということを学習してきましたね。
蜂蜜、メープルシロップ、ポテトチップスはどうだったか覚えていますか?
患者さんに母乳は大丈夫ですか?コーヒーにミルクを入れてもいいですか?と聞かれたらもう答えられますね。
忘れてしまった先生方はもう一度動画に戻って復習しましょう。
先生の本を持っておられる方は本で復習するのもいいでしょう。
Step3-7は間食するなら何が良いかというお話でした。
予防に積極的な患者さん、子供を虫歯にしたくないと一生懸命なお母さんに間食は何がいいですか?と聞かれたら答えられますね。
また、甘いものがどうしてもやめられない患者さんへの行動変容についても教えていただきましたね。
Step3-8とStep3-9は砂糖の量や回数についてのお話でした。
量が大事か回数が大事か、論文をたくさん紹介していただきましたね。
動画を見られた先生方は自信を持って飲み食いは何回か、患者さんにお伝えできるはずです。
そしてStep3-10は甘いものを食べてもうがいすれば大丈夫?というお話でした。
最後は虫歯にならない糖についてのお話でした。
代用甘味料の分類、それぞれの特徴について覚えてらっしゃいますか?
たくさんあって忘れてしまった先生はまた振り返って確認しましょう。
今までの知識についてまとめてくださっているので、糖について総復習に活用できる動画となっています。
知識を定着させて、明日からの臨床に活かしていきましょう! -
最初にStep4ではどのようなお話があるのか、全容のお話があります。
今までの「虫歯は感染症」という話や「フッ化物が歯質を強化する」という考え方は、新しく変わりました。
こちらについては、それぞれStep0とPart2で詳しく解説いただいているため合わせてご確認ください。
NICCSつまりう蝕の削らない方法は、次の5つのパートに分けられています。
その5つとは、バイオフィルム・フッ化物・糖・酸・ドライマウスです。
今回のPart4では、このうちの「酸」にスポットライトを当ててご説明いただきます。
今まで「虫歯は削る」というものでしたが、現在はこの「削る」ということの意味が変わっています。
「う蝕」についてはカリエスコントロールを行い、そのうちの「う窩」に関して削る治療を行うのです。
そして生態学的プラーク説により、カリエスになりやすい人をなりにくくもできると言われています。
この点についても、ぜひ以前の動画を見返していただければと思います。
今回のStep4に至るまで、Step0からStep3と沢山の内容がありました。
Step0はカリオロジー治療の流れ、Step1でpH・Step2はフッ化物、そしてStep3では糖について触れています。
なぜこの順番なのかと言うと、それぞれを理解していることが前提で、やっと「酸」についてもわかるからだそうです。
では、酸がなぜ必要なのでしょうか。
それは、バイオフィルム・フッ化物・糖の3 つを改善しても生じるカリエスがあるからです。
これには酸が関係している、と伊藤先生はおっしゃいます。
今まで関係ないと言われてきた「酸蝕」と「う蝕」ですが、先生によると2つは関係しており、複合型の症例もあるのだそうです。
この辺りについても、本講義では解説いただいております。
ぜひ、ご覧ください。 -
いきなりですが、酸蝕症が認められる方の有病率をご存知でしょうか。
何と、30%もあるそうです。
とはいえ、日々の臨床で酸蝕症の患者さまはそんなにいないと感じられるかもしれません。
しかし、新しい知識を得ることで視野が広がり、今まで見えなかったものが見えるようになることは良くあるのではないでしょうか。
酸蝕症に関しても同様だと伊藤先生はおっしゃっています。
では、酸蝕症とは何なのでしょうか。
そもそも「歯が溶ける」というのは「酸によって歯が溶ける」ことです。
酸には「細菌による酸」と「細菌ではない酸」の2種類があります。
ここで酸蝕症の定義は「口腔内細菌由来ではない酸に醸されることで、歯質のミネラルが化学的に失われること」とされています。
日常生活の中で、私達は多くの酸に晒されていると言えるでしょう。
そのため、昨今では酸蝕症が増えています。
酸蝕症のう蝕との大きな違いは、酸を摂取した時点ですぐに歯が溶かされてしまうということです。
う蝕の場合はバイオフィルムを介してpHが下がるため、脱灰しても再石灰化の余地があり、緩やかに歯が溶けていきます。
しかし酸蝕症の場合は、いきなりpHの酸性度が高い状態のため、再石灰化する時間はありません。
触れた時点で、急激に歯が溶かされてしまうのです。
ではここで、酸蝕症の症例を見てみましょう。
酸蝕症の場合、凹みやエナメル質の薄さ、あな・象牙質の凹み・短小・舌側エナメル質喪失・歯のかけなどが認められます。
それぞれのケースについて前歯部・臼歯部咬合面と症例写真を紹介されており、非常にわかりやすい解説です。
またインレーの場合は、まるでインレーが浮き上がってきたかのように溶け出し、これはCRでも同様だと伊藤先生は述べています。
他にも臼歯部の頬側に現れる酸蝕症の症例もご覧いただけるため、ぜひご確認ください。
このような症状は、酸蝕症がある程度進んだ段階で見られるようになります。
しかし酸蝕症の方のほとんどは「知覚過敏」を主訴に来院されると先生はおっしゃっています。
このような初期の段階で酸蝕症を見つけることは、原因を突き止めることにより歯を守ることに繋がるはずです。
そのために酸蝕症を見定める目を養うことは、私たちにとってとても重要なことだと言えるのではないでしょうか。
症例写真から学び、ぜひ今日から臨床に生かしてください。 -
早速ですが、酸蝕症の患者さまに出会った時に、皆さんはどのような対応をしていらっしゃるでしょうか。
何を聞き出し、何をアドバイスしますか?
酸蝕歯を見つけた際には、まず原因を追求することが非常に大切だと伊藤先生はおっしゃっています。
なぜなら、患者さま自身が原因に気が付くことで、初めて防げるようになるからです。
では私たちは、患者さまに何について確認をすれば良いのでしょうか。
一つ目は「飲食」についてです。
ここでLussi先生の「酸蝕症の図」を見ていきましょう。
まず外的要因があり、内的要因として「患者さまに関する因子」と「飲食物に関連する因子」があります。
先ほどもお話したように、酸蝕症の原因を知るためには患者さまから情報を得ることが必要です。
「患者さまに関する因子」を押さえていることで、問診時に何を聞いたら良いのかがわかるようになります。
この動画では、原因を把握するために必要な「患者さまに関する因子」と「飲食物に関する因子」について解説されています。
伊藤先生によると「患者さまに関する因子」の中で特に重要なのは「飲食の習慣」だそうです。
なぜなら、酸蝕症の原因のほとんどは「飲食の習慣」だから、と先生はおっしゃいます。
飲食の中で酸蝕症に関係するものとして思い付くものは、スポーツドリンクやアルコール、味のついたお水などかもしれません。
しかし、健康のためにと思い摂取しているハーブティーやビタミンCタブレットなどが酸蝕症の原因となっていることもあるのです。
他にも逆流や摂食障害による嘔吐、服薬、唾液・軟組織・ペリクルなどの面から「患者さまに関する因子」について解説があります。
日々の臨床の中で酸蝕症が疑われる時に、どのように問診をしたら良いのかわかるようになる内容です。
続いて「飲食物に関する因子」として、酸の強さや緩衝作用、pHや付着性、リン酸・フッ化物・カルシウムがあげられています。
酸の強さやフッ化物などについては、Step4-6で詳しくお話くださるそうです。
本動画の最後で伊藤先生は、原因を考える時に参考になる「部位によるヒント」について説明しています。
さらに、ある写真を元に、どのような問診をするか実際に考えることのできる症例も用意してくださっています。
早速臨床に取り入れられる内容となっているため、ぜひご覧ください。 -
皆さん「コーラに歯を漬けると溶ける」という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
結論から申しますと、コーラで歯は溶けます。
では、実際にどのような変化が起きるのか、ご覧になったことはありますか。
ここで伊藤先生は、1ヶ月にわたりコーラに歯を漬けて、その変化の様子を写真で比較してくださっています。
一体どのように溶けていくのか、それぞれの過程での歯や大きさの変化の様子を、ぜひ本動画内でご確認ください。
この1ヶ月に渡る変化の様子を見ていくと、「酸」によって前回まで見てきたような影響が口腔内に起きることも納得です。
コーラには、一種類の酸だけではなく、クエン酸・炭酸・リン酸という複数の酸が入っています。
リン酸がエッチングにも使用されているものだということを考えると、その影響は想像に難くないでしょう。
次に二つ目の実験として、スポーツドリンクに1年間歯を漬ける、という実験を伊藤先生は行われています。
スポーツドリンクが多量の糖分を含む飲み物だということは、皆さんご存知の通りですが、こちらも1年後の様子は大変衝撃的です。
さらにクエン酸やオレンジジュースが口腔内に入った時のpHの変化についてもご説明くださっています。
酸だけの場合と、酸以外に糖分も含まれる場合では、pHの変化に大きな差がありますが、それはどのようなものでしょうか。
加えて口に含む・吸う・保持するなど、飲み方によっても様々なリスクに繋がるということを、把握しておかなければなりません。
ストロー飲みとコップ飲みで差は生じるのか、といった点についても解説いただいています。
こちらも、患者さまに酸蝕症による歯への影響を防ぐために伝えられる、非常に有効な内容だと言えるでしょう。
最後に伊藤先生は、コーラに浸漬した歯の変化の様子をまとめてた動画を用いて、患者説明のデモをしてくださっています。
また、この動画を視聴している方に向けて、こちらの動画を利用できる特典もつけてくださっているそうです。
患者さまに、一目で酸の影響がどのようなものなのかご理解いただける動画になっています。
ぜひ、こちらもご活用ください。
ここで学んだことを早速実践し、患者さまへの指導にもすぐに取り入れられる大変貴重なものとなるでしょう。
*本動画をご購入の方の特典として、チャレンジでご紹介した酸蝕症の説明動画をご視聴いただけます。
患者様への説明にぜひご利用ください。
★購入特典★ 酸蝕症説明動画はこちら -
患者様が「しみる」という主訴で来院し、口腔内に酸蝕症の疑われる所見があった場合、まずは問診が大切になります。
酸蝕症を食い止めるためには、問診によりまだ患者様が気が付いていない原因を見つけ、それを改善する必要があるからです。
皆さんは、どのような食べ物・飲み物が酸性なのかということを把握していらっしゃるでしょうか。
伊藤先生は「ほとんどの食べ物・飲み物は酸性」だとおっしゃっています。
この動画では、気をつけるべき酸性の飲食物や、酸性でもそこまでではない飲食物などについてご説明いただきます。
エナメル質の臨界pHは、皆さんご存知の通り5.5です。
フッ化物が漂っているとpHは4.5に、プラークのpHはおおよそ4.0になります。
伊藤先生は様々な飲み物のpHを知るために、沢山の飲み物を購入し、pH計を利用して計測してみたそうです。
「カリエスブック」には、その結果を表にして掲載しているそうですが、ここでは大事なポイントに絞ってお話いただきます。
動画の中では、患者様への説明の仕方を実演してくださっており、参考になる内容になっています。
表の用い方や、何から説明すると患者様に伝わり、興味を持ってもらいやすいかなど、早速取り入れられる点ばかりです。
ぜひご覧になってみてください。
また伊藤先生によると、一番大事なことはpHの数値よりも「歯が溶けるか溶けないか」だそうです。
ここでLussi先生の「ハイドロキシアパタイトを2分間色々な飲み物につける」という研究について見ていきましょう。
それを元に、どのような飲み物がどれだけ歯を溶かすのか、分かりやすく説明してくださっています。
コカコーラやリンゴジュース、お酢、ローズヒップティー、牛乳など沢山の飲み物があり、意外な結果の飲み物もあります。
歯が溶けるものは多くあるため、逆に「何が溶けないか」を知っておくと良いでしょう。
ぜひご確認ください。
さらに健康に気を遣っている方の中には、酸蝕症の人も結構いるというお話もされています。
例えば、お酢を毎日飲んでいる方などです。
お酢がどれほど歯を溶かすのかについては、動画内で知ることができます。
健康に視点を置いていると見落としがちかもしれませんが、このような点もぜひ押さえておきましょう。 -
ドイツでは炭酸水が日常的に飲まれていると聞くと、酸蝕症の人が多いのかと疑問に思われる方もいるかもしれません。
結論から言うと、炭酸水やビールは飲んでもOKだと伊藤先生はおっしゃっています。
それはなぜでしょうか。
酸と言っても、その種類にはクエン酸・炭酸・リン酸・乳酸・塩酸・酢酸など、色々なものがあります。
しかし、どれか一つが単品で入っているというわけではなく、ほとんどの場合は複数のものが合わさり入っています。
そのため本動画では、これらをまとめて「酸」という風に考えていきましょう。
酸蝕能には、水素イオンがリン酸イオンを奪う場合と、キレート作用によりカルシウムが奪われる場合の2パターンがあります。
根管治療で使われるEDTAもキレート作用によるものです。
まず、水素イオンによる酸蝕能について解説いただきます。
酸の強さを表すものはpHだけではなく、他にもpKa(解離定数)や滴定酸度・緩衝作用などがあります。
本動画では、pKaについてお話くださっていますので、ぜひご確認ください。
酸の中には、水素が良く出る「強い酸」とあまり出ない「弱い酸」があると伊藤先生はおっしゃいます。
この水素が出ることを「解離する」と言い、pHと同様、数値が低いほど強い酸ということになるのだそうです。
では、リン酸・クエン酸・乳酸・酢酸・炭酸それぞれのpKaはどのくらいなのでしょうか。
ここでは、特徴とともに解説いただいています。
そして、この中で一番注意すべきものは「クエン酸」だそうです。
クエン酸があると、pHの問題だけではなくなります。
なぜならクエン酸があることで、エナメル質や象牙質をさらに溶かしてしまうからです。
詳細については、ぜひ本動画をご覧ください。
酸で歯が溶けるという話をして、患者様から「炭酸水も歯が溶けるの?」と質問を受けたことのある方もいるかもしれません。
炭酸水のシュワシュワと出る泡と、酸の強さは比例しているのか、また炭酸水やビールで歯は溶けるのでしょうか。
皆さんはこの質問に対して、何とお答えになりますか。
この点ついても説明されており、大変興味深い内容となっています。
最後には、炭酸水やビールに関しての質問があった時に、患者様への説明の仕方を伊藤先生自らお話くださっています。
具体的で分かりやすく、参考にしていただけるでしょう。
ぜひご覧ください。 -
皆さんの中で、ヨーグルトのpHがどのくらいかご存知の方はいらっしゃるでしょうか。
エナメル質の臨界pHが5.5であるのに対して、ヨーグルトのpHは3.9です。
このようにpHだけに注目して考えると、ヨーグルトの酸性度は高く、歯が溶けるのでは?と思われるかもしれません。
では実際はどうなのでしょうか。
ここで伊藤先生は、非常に重要なポイントをお話くださっています。
それは「臨界pHは変化する」ということです。
一体、どういうことなのでしょうか。
まず、そもそも歯が溶けるとはどういうことなのか、復習からしていきましょう。
エナメル質にはハイドロキシアパタイトという結晶があり、これはCa・PO4・OHからできているのはご存知の通りでしょう。
それに対して酸はH +、つまり水素イオンが多ければ多いほど、pHはどんどん低くなるのです。
ここでは、歯の溶ける仕組みをそれぞれを擬人化して説明してくださっており、大変分かりやすい内容になっています。
さらに、臨界pHは「接する液の中身で変化する」ものだともおっしゃっています。
これはバイオフィルムにも言えることで、接するものの中身により歯が溶ける・溶けないが変わってくるのだそうです。
ヨーグルトで歯が溶けないメカニズムの詳細については、ぜひ動画でご覧ください。
続いて伊藤先生は、このメカニズムをより信憑性のあるものにするために、Lussi先生の研究結果をまとめて紹介されています。
ハイドロキシアパタイトをヨーグルトにつけて、変化をみるものです。
この研究ではプレーンヨーグルトだけではなく、フルーツ入りのものなどについても知ることができます。
知識の一つとしてこの結果を知っていると、フルーツを好まれる酸蝕症の患者様へのアドバイスのヒントになるかもしれません。
その後、臨界pHの実態についても詳しくご説明くださいます。
Step2-5④のフッ素や再石灰化についての講義と合わせてご覧になると、より理解しやすいでしょう。
本動画の最後では、歯が溶ける仕組みを患者様に分かりやすく説明するために「塩」を例えとしてお話されています。
身近なものが例にされているためイメージがしやすく、早速臨床に取り入れていただけることでしょう。
ぜひこちらも参考になさってください。 -
早速ですが、臨床に携わる中で、歯頸部が削れている患者様をみることがあるのではないでしょうか。
以前は、このような症状の原因は咬合によるもの(アブフラクション)だと考えられていました。
しかし現在は、酸蝕と摩耗が加わって起きるものだと言われています。
ここで、適切な力でブラッシングを行った場合にどれだけ歯が削れるのかについて考えてみましょう。
エナメル質は10年で20μm、象牙質は10年で1mmだそうです。
また歯磨剤では50年で0.5mmと、どちらも歯が削れるほどではないということがお分かりいただけると思います。
これらのことから、酸の影響が大きいのではないかと推測をすることは容易なのではないでしょうか。
酸蝕について広く知られるようになってから、歯磨きのタイミングについて質問される患者様が増えました。
皆さんはこのような質問をされた時、どうお答えになっているでしょうか。
次に伊藤先生は、この問題について3つの研究をあげて解説くださっています。
まず1つ目は、酸を摂取した直後・30分後・60分後に歯磨きをした場合での比較です。
そして2つ目は、ソーダに90秒つけて1日2回3週間保持してすぐ磨いた場合、30分後・60分後・磨かない場合と検証していきます。
この磨かない場合というのは、ソーダを飲んでいない場合と思ってください。
最後の3つ目は、クエン酸に20分つけた状態で、すぐ磨いた場合と2時間後に磨いた場合をみていきます。
どのような結果が出たと思われますか?
詳細はぜひ動画にてご確認いただきたいと思います。
では反対に、どれだけ時間を空ければ、エナメル質は健全な状態に戻るのでしょうか。
酸蝕の場合も、う蝕と同様に再石灰化が起きると思われますか?
伊藤先生は、こちらについても研究結果から分かりやすく説明してくださっています。
ここで思い起こしてみていただきたいのですが、酸蝕症の患者様がいらした時に一番大切なことは何だったでしょうか。
Step4の最初から動画をご覧になっている方は既にご存知の通り「まず原因を見つけ出し、原因を取り除くこと」です。
それと同じことが、今回の講義の内容でも言えるでしょう。
「待つ」というのはあくまでも苦肉の策だと、伊藤先生はおっしゃっています。
本動画を視聴することで、酸蝕歯の歯磨きについての質問に答えられるようになります。
患者様にも自信を持って説明できるように、ぜひご覧になってみてください。 -
フッ化物については、本シリーズのStep3で詳しく解説がありました。
世の中のう蝕の数は、フッ化物を利用するようになって約半数に激減したと言われています。
う蝕に対しこれだけの効果をもたらしたフッ化物は、果たして酸蝕にも効果があるのかどうか、気になるところではないでしょうか。
この点に関してまず伊藤先生は、う蝕と酸蝕の違いについて解説くださっています。
う蝕と酸蝕には2つの違いがありますが、その1つ目は「バイオフィルム」です。
う蝕にはバイオフィルムがありますが、酸蝕にはバイオフィルムがありません。
なぜならバイオフィルムは、酸から歯を守る役目もしており、酸に触れることでなくなってしまうからです。
そのため酸蝕症の場合は、酸が直接歯面に触れている状態だと言えます。
フッ化物はバイオフィルムの中に入って活躍するため、バイオフィルムのない酸蝕の状態では作用できません。
これはStep4-6にあった「臨界pHは接するもので変化する」というお話を見ると、より理解しやすいでしょう。
続いて、2つ目の違いであるpHに関しては、Step2-5の「フッ化物が作用するpH」という講義で解説いただいています。
どちらも今回の動画を理解する上で役立つ内容です。
合わせてご覧ください。
それでは、pHについて考えていきましょう。
フッ化物が作用するpHに対して、酸蝕のpHは低いと言えます。
う蝕はマイルドな酸で歯を溶かすため、フッ化物の作用で再石灰化が期待できます。
しかし酸蝕症の場合は、酸が強すぎるためにどんどん歯が溶かされてしまうのです。
では、フッ化物は酸蝕症には効果がないのでしょうか。
伊藤先生によると「全く効果がないわけではない」そうです。
この点については、酸蝕症に対してどのようにフッ素が作用するのか、その作用機序からご説明くださっています。
フッ化カルシウムとフッ化スズがどう作用していくのかについて解説されており、ぜひご確認いただきたい内容です。
また、システマティックレビューにある「酸蝕症の方のホームケア・歯科医院でのケア」についても具体的なご紹介があります。
本動画を見ることにより、今までよりもより一層、酸蝕症の患者様への指導の幅が広げられるかもしれません。
今回の動画の最後では、嘔吐の習慣がなかなか治らないという方への対処法についてお話されています。
こちらもぜひご覧になってみてください。 -
今回の動画では「酸性の飲み物を取り続けるとう蝕になる?」というテーマで講義いただきます。
まず、う蝕と酸蝕の「酸」の違いについて確認していきましょう。
これらの違いは「細菌による酸なのか、そうではないのか」という点です。
本来、カリオロジーにおいて、酸はう蝕の影響因子とされていません。
生態学的プラーク説においても同様であることは、皆さんご存知の通りでしょう。
しかし伊藤先生が経験されてきた臨床の中では、バイオフィルムやフッ化物では解決しないう蝕の病態が様々みられたと言います。
そこで「カリエスブック」では「酸もう蝕の影響因子」とされているそうです。
では、酸を摂取すると口腔内にはどのような変化が起きるのか、考えていきましょう。
酸を摂取すると、細菌叢つまり「細菌の集合体」に変化が起こります。
この時、細菌叢に起こる変化はどのようなものでしょうか。
また、さらに糖が加わった場合はどうなるでしょうか。
それぞれの実験について、動画内で詳しくご覧いただけます。
ぜひご確認ください。
この実験結果から、S.M (Streptococcus mutans)やLB(ラクトバチラス菌)が増える条件は「砂糖でなく酸性環境」ということが明らかになったと伊藤先生はおっしゃいます。
つまり、酸によって細菌叢は変性するということです。
「生態学的プラーク説」も同じことを基にしていると言えるのではないでしょうか。
その内容をおさらいしてみましょう。
頻回に糖を摂取すると、細菌が酸を産生する回数も頻繁になります。
こうして細菌にストレスがかかると、バイオフィルム中のpHが酸性に傾き、酸性に強い細菌が優勢になってしまいます。
そのため酸性の環境で酸性に強い細菌が増え、さらに酸を産生するという事態が起こります。
これにより、う蝕も進行していくのです。
つまりS.Mがいるからう蝕になるのではなく「酸性でう蝕になりやすい環境だからう蝕になる」と言えるのではないでしょうか。
ここで唾液検査について、疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
臨床で行う唾液検査により、唾液中の細菌数を調べることに意味はあるか、という問題です。
その点について伊藤先生は、17カ月の間、唾液中のMS(ミュータンス連鎖球菌)数の多い人と少ない人の経過を追ったデータを紹介してくださっています。
ちなみに伊藤先生の歯科医院では、唾液検査で調べるのは「唾液の量」だけだそうです。
果たしてMS数の差により、う蝕のなりやすさに違いはあるのでしょうか。
こちらもぜひ、ご覧ください。 -
前回の動画で伊藤先生は「酸性の環境においてMSやLBが増える」というお話しをしてくださいました。
酸性の環境で増加するということは、細菌は酸を好むということなのか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
本動画では、その点について詳しく解説いただいています。
結論から言うと、細菌は酸が好きではないのです。
それはなぜでしょうか。
理由を一緒に考えていきましょう。
Step1-6のpHについての項では、プラークの最低pHはおおよそ4.0だとお話がありました。
そうであれば、歯を磨かずにいたらもっとpHが下がってもおかしくないのでは、とお考えになるかもしれません。
そもそも、細菌が増殖できるpHとはどのくらいなのでしょうか。
ここで伊藤先生は、pH4という環境で生き残れる細菌や、pHと細菌が増える速度などについて図を用いご説明くださっています。
「酸」を嫌う細菌たちにとって「酸」はストレスであるため、それを外に出そうと一生懸命働くのだと言います。
そのため、結果として酸産生や耐酸性が向上していく、という仕組みです。
また細菌たちは、強い酸性環境に置かれると、自らが生き抜くためにより強い酸を出すようになります。
これを細菌の「酸適応」と呼ぶそうです。
この点について「生態学的う蝕病因説」を絡めながらわかりやすく解説されています。
ぜひ、こちらもご覧になってみてください。
続いて、臨床にて時折いらっしゃる「清掃状態は良好なのに、歯磨きしていない」という患者様のケースについて言及されています。
皆さんもこのような患者様に、一度は出会ったことがあるかもしれません。
酸蝕症の場合は、プラークコントロールが良好に見えることもあるため、見逃さないように注意が必要だと言えるでしょう。
ここではその理由について、バイオフィルム形成とpHの関係からお話しくださっています。
pHが変化することにより、バイオフィルムの形成はどのように変わっていくのでしょうか。
またそれにより、口腔内にはどのような所見が確認できるようになるのか、というところも気になるところです。
臨床において、患者様が「酸蝕症であるかもしれない」と気がつくことは、私たちにとって非常に重要なことではないでしょうか。
そのために必要なことは、知識を持っていることです。
本動画の内容も、押さえておきたい内容になっていますので、ぜひご確認ください。 -
ここまで「酸とう蝕」について、色々なことを学んできました。
それぞれのう蝕には、それぞれが起こるに至る原因があるものです。
しかし、それには当てはまらないケースに直面したご経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、糖やフッ化物、酸では説明のつかないう蝕の場合などです。
本動画で伊藤先生は、その点がクリアになるお話しをしてくださっています。
ここまでの動画で既におわかりのように、う蝕と酸蝕症における「酸」は異なるものです。
伊藤先生は、説明のつかないう蝕について「複合う蝕」という仮説を提唱されています。
複合う蝕では「磨けている磨けていないに関わらず、どちらでも歯が溶ける」のだそうです。
ここでいくつかの症例写真を例に、酸によるう蝕ではないのに歯質に欠損が見られる場合について解説くださっています。
炭酸飲料やコーラ、乳酸菌飲料、スポーツドリンクを毎日摂取しているという患者様のケースです。
今まで「こんな場所にう蝕ができるのか?」と疑問を感じていた方にとって、恐らく納得のいく内容になるのではないかと思います。
具体的な口腔内所見をあげてくださっており、早速臨床時の参考にしていただけると思います。
ぜひご覧ください。
複合う蝕の特徴には「バイオフィルムの形成が抑制される」という点と「マイクロバイアルシフトが起こる」というものがあります。
これらについては前回までのStep4−9、10でも説明してくださいましたが、他にも特徴があると伊藤先生は言います。
それは「磨けている磨けていない、どちらでも歯は溶ける」ということです。
どういうことなのか、一緒に考えていきます。
酸性の飲料は、飲み方によってそのリスクがまた変わると言えるでしょう。
舌のpHの変化を見た研究では「2、3分以内に戻った」というものもあれば「20分もpHが低かった」という結果もあります。
このことから、酸を摂取した後の変化には、個人差があるということがわかります。
動画では、ソーダ・グレープフルーツジュースを飲んだ場合のpHの変化について詳しくご覧いただけますので、ご確認ください。
続いて伊藤先生は、う蝕・酸蝕・う蝕+酸蝕で起こる変化の違いについても大変わかりやすくまとめてくださっています。
それぞれの場合において、バイオフィルムのあり・なしでどのような変化が起きるのか、ぜひこちらもご覧ください。 -
今回は「カリエスブック」 Step4-12として「酸蝕症の患者さんへの指導要項」について講義いただきます。
Step4-8でもお話しいただいたように「酸蝕による酸」はう蝕の酸に比べて、歯に与えるダメージが大きいものです。
そのため、原因を除去することが最も重要になります。
そして「複合う蝕」についても確認しておきましょう。
複合う蝕の特徴は、酸と糖の液体に触れた時「バイオフィルムの有無に関わらず歯が溶ける」ということです。
この二点を押さえた上で、指導要項を考えていきます。
患者様へ指導することのまず一つ目は「飲食」です。
この際に重要なのは「問診」であるということは、動画を拝見されてきた皆さんは既にご存知でしょう。
酸蝕症の兆候を見つけたら、まず飲食の習慣について、それから逆流・嘔吐・服薬の順に確認するようにと伊藤先生は述べています。
「カリエスブック」に付属の飲食物のpHの表を利用して、患者様と一緒に原因を探してみると良いかもしれません。
動画内では「飲食」について覚えておくべきポイントがまとめられています。
続いて、酸性の飲み物を摂取するときのストローの活用についてもお話しされています。
ストローは、酸蝕症を防ぐために役立ってくれるのでしょうか。
役立ってくれるのであれば、それはどのような場合なのか、こちらも合わせてぜひご確認ください。
二つ目に必要な指導は、Step4-7、8でも詳しくご説明いただいた「歯磨き」についてです。
ここでも再びセルフケアに用いるアイテムや、歯科医院でのケアなどを具体的に説明してくださっています。
歯ブラシの硬さや、歯磨剤・洗口剤の選び方のポイントなどについても、参考にしていただけるでしょう。
そして三つ目は「酸蝕後」に指導する内容です。
どのような洗口剤が利用できるのかや摂った方が良い食品、唾液の作用を利用するなど、色々な方法をまとめてくださっています。
さらに、GERD(逆流)のある患者様への指導方法や、ガムの摂取を控えた方が良いケースについてのお話しも役立つでしょう。
最後の四つ目としては、歯科医院でのフッ化物塗布やクリニックを紹介することをあげておられます。
このように、酸蝕症の患者様に対して私たちが指導できることは、様々な面でたくさんあるのです。
本動画を通して、早速酸蝕症の患者様ができることを、自信を持って伝えられるようになるでしょう。
ぜひご覧いただければと思います。 -
本動画は、Step4「酸」の最後の動画です。
ここまで学んできたStep4-1から12の総まとめになります。
この動画を見れば、Step4「酸」でどのような内容が学べるのか、全体像を把握することができます。
酸蝕症の有病率は「30%」と多く、思っていた以上だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そもそも、酸蝕症とはどのような病気だったでしょうか。
酸蝕症は「細菌ではない酸により、歯が溶ける」というものです。
これを改善するためには、患者様への問診が非常に大事になってきます。
しかし私たちに知識がなければ、改善のための指導は難しいどころか、酸蝕症に気がつくことさえできないかもしれません。
Step4の動画から、しっかりと「酸」についての知識をつけていきましょう。
Step4-3では、酸が歯にどのような変化をもたらすのか、コーラやスポーツドリンクに漬ける実験についてご覧いただけます。
続いてのStep4-4から5は、様々な飲み物のpHや、酸の種類によって酸蝕能が異なるという点が説明されています。
つまり、pHの値と歯が溶ける量は、必ずしも比例しているわけではないのです。
他に、同じ酸性であってもヨーグルトでは歯が溶けないことや、臨界pHは変化するといったことなども解説いただいています。
「酸」についての理解を深められる内容になっているため、ぜひStep4の全編をご覧になってみてください。
後半のStep4-7と8は、酸蝕症の方のセルフケアにも関わってくる部分になります。
酸蝕症の場合の歯磨きはどのように行えば良いかや、酸蝕に対してフッ化物がどう役立つかなど、具体的な商品も紹介されています。
こちらは臨床で早速、患者様が実践できることとしてお伝え可能でしょう。
その後の動画では「う蝕と酸蝕」の関係について考えていきます。
バイオフィルムやフッ化物などで説明のつかないう蝕を、皆さんは見たことはありませんか。
この点については、酸性の飲み物を摂取し続けることでう蝕になるのかや、細菌は酸を好むのかなどから考えていきます。
また、う蝕と酸蝕の組み合わさった「複合う蝕」とはどういうものなのかについて、その特徴を知ることもできるでしょう。
臨床で抱えていた疑問が、解決するきっかけになるかもしれません。
最後に、酸蝕症の患者様が酸蝕を改善するために、どのようなことを指導できるのか、わかりやすくまとめてくださっています。
Step4のそれぞれの動画の大事なポイントを大まかに押さえることができるでしょう。
Step4「酸」の概要が知りたい方は、まずこちらをご覧になってみてください。 -
カリエスブックStep5-0では「ドライマウス」について学ぶに当たり、抑えておきたい点をお話いただきます。
まず最初に、う蝕治療は「削って治す」時代から「カリエスコントロール」の時代に変わったということを認識しておいてください。
削って治療をするだけでは、そもそもう蝕になった原因は変わらないため、再発することは想像に難くないでしょう。
そこで伊藤先生は、みえないリスクをみえるに変えるNICCSの「10question」を活用されているそうです。
リスクを知った上で患者様に行っていただくことは、たった5つだと先生はおっしゃいます。
その5つとは「バイオフィルム」「フッ化物」「糖」「酸」「ドライマウス」です。
う蝕は多因性疾患のため、これらの知識の連動が必要だと伊藤先生は言います。
まだStep1〜4をご覧になっていない方は、ぜひ他のStepもご視聴ください。
よりカリエスについての理解を深めることができるでしょう。
唾液を知らずに歯科治療をするというのは、目隠しをして行っているのと同じことだと伊藤先生はおっしゃいます。
なぜならカリオロジー界では「唾液が少ない」ことは極度のリスクだとされているからです。
上顎前歯にう蝕が多く、下顎前歯に少ないのはなぜでしょうか?
下顎前歯にう蝕があるというのは、どのような状況だと思いますか?
これらは極度のリスク状態にあると言えますが、きちんと対応できているでしょうか。
ドライマウスは、う蝕の原因因子である「砂糖」「pH」「歯」に影響を与えます。
しかし自分では気が付きにくいため、簡単な検査で唾液量を測定する必要があるでしょう。
仮にドライマウスだと分かったとしても、根本的な解決法はない、とされています。
とはいえ、私たちは歯科従事者として何もしないわけにはいきません。
では、一体どうするべきなのでしょうか。
伊藤先生は「知識を得て、対処法を患者様に伝えるべき」だとおっしゃっています。
少しでも早く唾液の減少に気づき、そのリスクを患者様に伝えることで、患者様が気がつくことができます。
患者様が気がつき行動に移すと、う蝕が治る、それがう蝕の治療になるのだそうです。
動画内では、私たちが「ドライマウスに対してどのように対応していくべきか」という点についても述べられています。
最後には、Step5で学べる内容の具体的な紹介もあります。
ぜひStep5スタート前にご覧ください。 -
前回の動画では、ドライマウスを知る上で「唾液」が重要だということを学びました。
今回のStep5-1では、唾液の働きについて講義いただきます。
臨床において、ドライマウスの患者様に出会うことはどのくらいありますか?
あまりないと感じる方は少なくないかもしれませんが、65歳以上の有病率はなんと30%もあるのだそうです。
ドライマウスにより、う蝕が進行することは皆さんご存知の通りですが、酸蝕も同様です。
伊藤先生は「唾液が少ないことにより、う蝕・酸蝕は激速する」とまでおっしゃっています。
なぜなら、唾液はう蝕に対する最大の防御だからです。
唾液には非常にたくさんの働きがあり、歯を守るために大いに役立ってくれています。
今回の動画では、その働きの中からポイントとなる3つをご説明くださいます。
1つ目は「イオン貯蔵作用」についてです。
エナメル質はハイドロキシアパタイトからなり、その成分はCa、PO4、OHです。
唾液中にはこのリン酸とカルシウムが非常に多く溶け出していますが、その結晶化を唾液リン・タンパク質が阻止しています。
この働きにより、歯が溶け出さないのです。
つまり、唾液イオンの働きによって「脱灰抑制」されていると言えます。
同じくバイオフィルムの中にも多くのリン酸とカルシウムが含まれており、その量は唾液の3倍とも言われています。
脱灰がおこると、バイオフィルム中のこれらは更に増し「再石灰化」が起こるというわけです。
この「イオン貯蔵作用」はとても重要なポイントになります。
次回以降の動画の理解を深めるためにも、ぜひここで理解しておきましょう。
他に抑えておきたい2つの唾液の働きは「浄化作用」と「緩衝作用」です。
それぞれStep5-2、5-6でお話くださるそうなので、ぜひこちらもご覧いただきたいと思います。
続いて伊藤先生は、唾液の少ない状態を表す3つの用語について解説されています。
その3つとは「口腔乾燥(ドライマウス)」と「口腔乾燥症」「唾液分泌減退」という用語です。
皆さんは、それぞれの違いを明確に理解し、説明ができる状態でしょうか。
加えて、本動画での「ドライマウス」とは何を指すのかといった点もお話くださっています。
ここでしっかり確認しておいてください。
最後に実践として、唾液の不足を訴える患者様に対し、私たちは「何を一番に伝えるべきか?」という質問をご用意されています。
この質問の答えは、動画の中で簡潔に、わかりやすい言葉でお話されています。
早速臨床に取り入れることのできる内容となっておりますので、ぜひご覧ください。 -
前回の動画では、唾液の働きの1つである「イオン貯蔵作用」について講義いただきました。
続いてStep5-2では、唾液の「浄化作用」について学んでいきます。
唾液の量が減ると、なぜう蝕になってしまうのでしょうか。
ここでは「唾液中スクロース濃度とバイオフィルムのpHの経時変化」を比較した研究結果から検証していきます。
まずバイオフィルムを3日間成熟させ、スクロース溶液で30秒間うがいをします。
その0〜20分後の唾液中のスクロース濃度とバイオフィルムのpHを計測するという研究です。
それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
唾液の浄化作用が通常の人と弱い人では、10分後の糖の濃度に10倍もの差が認められました。
またバイオフィルムのpHに関しては、pHの数値だけではなく回復にかかる時間にも大きな違いがあることがわかります。
唾液の浄化作用は、個々によって差があり、大きく異なるということです。
ドライマウス患者のステファンカーブを見てみると、pHが正常に戻るまでに要する時間もかなり違います。
健常者と比べて具体的にどの程度の時間差があるのか、ぜひ動画内にてご確認ください。
この図を見ると、う蝕になる環境であることは明らかだと感じられるでしょう。
続いて唾液の「浄化作用」について講義くださいます。
唾液により何を洗い流しているのかというと「糖」と「細菌」です。
ここで考えてみていただきたいのですが、口腔内に一番細菌が少ない時間とは、一体いつでしょうか。
一番多い時間は、皆さんよくご存知の通り「起床後」です。
細菌が一番少ない時間については、ぜひ動画をご覧になってみてください。
今回の動画では「糖」について、正常な唾液と糖の量の関係がどのようなものかという点をご説明いただきます。
糖の量が多い場合と少ない場合では、唾液によって濃度が中和される時間に違いはあるのでしょうか。
またう蝕のリスクを高めるのは、砂糖の量でしょうか。
それとも摂取回数でしょうか。
この件については、Step3−8でもお話がありました。
まだ動画をご覧になっていない方、しっかり覚えていないという方は、ぜひ見直してみてください。
そして唾液量が正常である場合と少ない場合では、糖の薄まり方がどう異なるのかご存知でしょうか。
こちらも図を通して理解することができますので、合わせてご確認いただければと思います。
Step5-2の最後では、患者様に「唾液が少ないことで何が問題なのか?」聞かれた際の的確な回答が述べられています。
こちらも大変簡潔に患者様の理解を得られる伝え方ですので、チェックしておきましょう。 -
今回の動画では、唾液の日内変動について学んでいきます。
ここまでの講義で、ドライマウスは「唾液が少なく非常にう蝕のリスクが高い状態である」ということはお分かりでしょう。
しかし伊藤先生は「ピンチはチャンスでもある」とおっしゃっています。
それは一体、どういうことなのでしょうか。
Step5-3を最後までご覧いただくと、このチャンスとはどういうことなのか理解することができますので、ぜひご覧ください。
唾液の1日の合計分泌量は、大体500mlだそうです。
これは、寝ている間・起きている間・食事中に出ている唾液を合わせたものになります。
唾液には刺激がなくても分泌される「安静時唾液」と、刺激が加わった時に多量に分泌される「刺激時唾液」があります。
本動画では「安静時唾液」について詳しく解説いただき、「刺激時唾液」についてはStep5-6でご説明があります。
ぜひ合わせてご視聴ください。
1分間に分泌される安静時唾液の量は、約3mlです。
しかし色々な因子の影響を受け、唾液の分泌量は変わっていきます。
伊藤先生はここで11個の因子をあげられていますが、本講義では特に大事な5つの影響因子についてお話くださっています。
ここでの5つの影響因子とは「体内水分量」「採取時の体位」「光の存在」「年内リズム」「概日リズム」です。
まず「体内水分量」ですが、体内の水分量が不足していれば、必然的に唾液量も減少するであろうことは想像に難くないでしょう。
十分な唾液量を分泌するためには、こまめな水分補給が重要になるのです。
また唾液量は、立っているか寝ているかといった体勢によって異なったり、明るさや季節によっても変化するのだと伊藤先生は言います。
他にも目隠しをした時としていない時、夏なのか冬なのかといった違いでも変化があるそうです。
そして「概日リズム」はいわゆる「体内時計」で、私たちの体は24時間ごとのリズムがありますが、唾液も同様です。
伊藤先生は、唾液にもこの「概日リズム」があるとおっしゃっています。
それでは早朝と夕方、睡眠中で唾液量はどう変わるのでしょうか。
睡眠中の唾液分泌量が減少することは皆さん知っていると思いますが、具体的にどれほど減少するか数値で答えられますか。
この点についても動画内で詳しく説明されていますので、ぜひご覧ください。
最後に、このう蝕リスクの高まる「睡眠中の時間をチャンスにする方法」もご紹介くださっています。
ドライマウスの患者様以外にもお伝えできる、唾液が減るという現象を活かした方法です。
ぜひご覧いただきたいと思います。 -
突然ですが、あなたの医院では「唾液量計測」を行っているでしょうか。
必要性が感じられれば行うけれど、日頃はしていない、という医院も多いのではないでしょうか。
今回の動画では、唾液量を計測する必要性についてお話いただきます。
早速ですが、伊藤先生は最初に20代の女性の例をあげてくださっています。
この方の口腔内をみると、一見何の問題もないように感じられます。
しかし唾液量を計測してみると、正常値が1分あたり1.5〜2.0mlであるのに対し、わずか0.24mlしかなかったそうです。
さらにレントゲン写真では、なんと全ての歯にカリエスが認められたと言います。
唾液量が少ないことが「極度のリスク」であると危機感を感じる症例ではないでしょうか。
ドライマウスは自分では気がつきにくいとStep5-0でお話がありましたが、実際にどの程度減少すると自覚するのでしょうか。
伊藤先生によると「50%減少した時」に初めて気がつくのだそうです。
このことからも、唾液量の計測は「う蝕になってからでは遅く、予め行っておく必要がある」と言えます。
本動画では、実際に唾液量計測を患者様に行う場合のデモンストレーションをご覧いただけます。
準備するものは「サリバーガムα・20mlのメートルグラス・5分計測できるタイマー」の3つです。
どのような手順で進めるのかや、患者様への説明の仕方など、すぐに実践できるような内容になっています。
またメートルグラスに採取した唾液をどこのメモリで読み取るか、という迷いそうなポイントについても解説があります。
ぜひスタッフ皆さんでご視聴ください。
続いて「正常・う蝕リスク・唾液分泌減退」それぞれにおいて、安静時と刺激時の唾液量が示されています。
ここで紹介されている表をみると、双方の唾液量には相関関係があると考えられます。
しかし必ずしもそうとは言えず、中には当てはまらないケースがあるのだそうです。
それはどのようなケースで、私たちはどう考えるべきなのでしょうか。
動画の中では、そのような場面で伊藤先生が行っていることをお話くださっています。
さらに、刺激時唾液量の「注意すべき値・危険な値」についての先生のお考えも聞くことができます。
どちらも参考にしていただけることと思います。
最後に、サリバーガムαやメートルグラスがない場合でも、歯科医院にあるもので唾液量の計測ができる方法を教えてくださいます。
わざわざ材料を発注しなくても可能なこの方法は、必見でしょう。 -
前回の動画では、唾液量を把握するための検査が重要であるということを学びました。
臨床において「上顎にはカリエスが多いが、下顎には見られない」というケースに直面したことはありませんか。
このケースはしばしば見られるのではと思いますが、伊藤先生によるとこれにも唾液が関係しているそうです。
今回の動画では「部位によって唾液の効果が異なる」という点について講義いただきます。
まず初めに、口腔内での唾液の効果は大きく「唾液を制す者はう蝕を制す」と先生はおっしゃっています。
Part5-5でも、引き続き唾液への理解を深めていきましょう。
う蝕ができやすい場所は唾液の分泌が少なく、う蝕ができにくい場所には唾液が多い傾向にあることは、皆さんご存知の通りです。
ここで3大唾液腺について確認していきましょう。
3大唾液線は「耳下腺・顎下腺・舌下腺」の3つです。
それぞれの場所と、唾液分泌の仕方を思い起こしてみてください。
唾液の浄化作用がどれほどであるかは、これらの部位と密接に関係しています。
本動画では「糖を摂取した時に薄まるまでに要する時間」を、部位別に表した結果が示されています。
結果を見ていくと、安静時唾液で最も時間がかかるところは、70分でした。
つまりこの部位がう蝕のリスクが高い場所ということになります。
続いて刺激時唾液では、ガムを噛んだ場合とレモン味の飴を舐めた場合を見ていきます。
同じ刺激唾液であれば「唾液量は多いため早い時間で薄まるのではないか」とお考えになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしそうなのであれば「糖が薄まるまでの時間も同様だ」と思われるかもしれません。
しかし実際は、最大時間は14分と42分と、大きな差が認められたのです。
なぜこのような違いが起きるのかお分かりになりますか。
この件に関しては、動画の中で伊藤先生ご自身の考察を聞くことができますので、ぜひご覧になってみてください。
ここまでの話を踏まえて、最初にあげたケースを再び考えていきましょう。
次に考慮すべき点は「唾液の流れ方」です。
唾液がどのようなルートを辿っていくかイメージしてみると、う蝕リスクの高い部位が見えてくるのではないでしょうか。
冒頭で伊藤先生が「唾液を制す者はう蝕を制す」とおっしゃっていたのは、唾液にこのような特徴があるからです。
では最後に、歯科医院で下顎の前歯部にう蝕が見られる患者様に出会ったとしたら、どう判断すべきか考えてみましょう。
きっと、う蝕のリスクが高い患者様だと思われると思います。 -
「よく噛んで食べると、虫歯にならないのか?」と患者様から質問を受けたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の動画では「噛むこととう蝕の関係」について、唾液の「緩衝作用」から考察していきます。
この問題を考えるにあたり、伊藤先生はまずケニアのナイロビの子供たちによる実験を紹介してくださっています。
これは2本以上う窩のある5人の子供たちに対し、スクロースとサトウキビを用いたプラークのpHの変化をみる、という実験です。
実験をするにあたり、食事による影響を受けないようにするため、前夜の食事は禁止します。
その上で10%スクロース溶液で1分間洗口した場合と、サトウキビを3分間噛んだ場合について調べていきます。
隣接面プラークのpHは、上顎・下顎でそれぞれどのように変化するのでしょうか。
まずスクロースですが、安易に想像できるように上顎・下顎ともpHは大きく下がります。
では、サトウキビはどうでしょうか。
動画内の図によると、衝撃的なことに上顎・下顎とも「ほぼpHが下がっていない」ことがわかります。
次にう窩のプラークのpHの変化ですが、スクロースはグッと下がるのに対し、サトウキビは下がるもののすぐに上昇しています。
これは一体なぜなのでしょうか。
その答えは、ぜひ動画でご確認いただきたいと思います。
続いて「刺激時唾液」についても解説いただきますが、刺激時唾液の1分間の平均的な量は、1.5mlだそうです。
こちらも「味覚刺激・咀嚼刺激・嘔吐・催吐反射・嗅覚・年齢・唾液線の大きさ」などの因子により、左右されます。
この中で特に大切なポイントは「味覚刺激」と「咀嚼刺激」だと伊藤先生はおっしゃっています。
なぜなら、今回の動画で詳しく説明いただく唾液の「緩衝作用」と非常に関係しているからです。
「緩衝作用」とは、pHを中和する働きのことを指していることは既にご存じでしょう。
緩衝作用のメインとなるものは、唾液中の「重炭酸・尿素・リン酸・タンパク質」です。
ここでは、唾液のすごさを感じることができる「重炭酸」にスポットライトを当て、詳しくご説明くださいます。
重炭酸の作用は「緩衝作用」と「唾液のpHを上げる作用」の2つです。
わかりやすい内容となっておりますので、ぜひ動画をご覧になってみてください。
最後まで視聴いただくと「よく噛むと虫歯は防げるのかどうか?」という問いにも、きっと明確に答えられるようになるはずです。 -
今回の動画では「ドライマウスがなぜ起きてしまうのか」という点について学んでいきます。
年齢に比例して、ドライマウスの患者様は増加傾向にありますが、その原因はほぼ「加齢だけではない」そうです。
ドライマウスの原因は実に多様ですが、本動画では主な原因として3つご紹介いただきます。
1つ目は「薬剤副作用」によるものです。
一般的なドライマウスのほとんどはこちらが原因だと言ってもよいでしょう。
なぜなら、薬剤の80%は唾液を出なくさせてしまうからだそうです。
唾液は通常、唾液腺を通して水分が出てくる仕組みですが、薬剤に含まれる「抗コリン作用」により唾液分泌阻害が起こります。
抗うつ薬・睡眠薬・抗ヒスタミン薬・抗コリン薬・抗高血圧薬・パーキンソン治療薬・鎮静薬など、様々な種類の薬剤です。
この中で特に抗うつ薬・睡眠薬・抗高血圧薬を服用している患者様に出会うことは、多くあるのではないでしょうか。
さらに服薬数が増えるにつれて、口腔乾燥症の割合はどう変化すると思われますか。
ここで伊藤先生は、この変化を図を用いて説明してくださいます。
薬剤数が増えるほど、口腔乾燥症はどんどん増加していくことがおわかりいただけるはずです。
このことからも「カリエスコントロールは生涯必要なものである」と言えるのではないでしょうか。
2つ目の原因は、全身疾患の「シェーグレン症候群」です。
これは「自己免疫性分泌腺症」のひとつで、唾液腺や涙腺に症状が現れます。
涙腺・耳下腺・顎下腺の腫脹と分泌障害を起こすため、ドライアイやドライマウスになってしまうのです。
このような知識を持っていれば、歯科医療でも病気を見つけることができるかもしれません。
シェーグレン症候群は40〜50代からなり始め、高齢者の1〜4%に見られますが、そのうちの90%は女性だと言います。
もし疑われるような場合は、リウマチ科に紹介をしましょう。
そして最後に3つ目の原因とされるのは「放射線療法」です。
頭頸部の悪性腫瘍に対する基本的な治療ですが、細胞を死滅させるのと同時に唾液腺も死んでしまいます。
そのため、医科では「塩酸ピロカルピン(サラジェン)」という薬が処方されるそうです。
では臨床において「刺激時唾液が全く出ない」という患者様に出会った場合、私たちはどう対応すべきでしょうか。
動画の中で伊藤先生は「重曹うがい」を紹介してくださっています。
その効果と実践方法については、ぜひ本動画でご確認ください。 -
私たちは職業柄、あまり「あめ」を舐めることはないかもしれません。
しかし患者様の中には、よくあめを舐めているという方もいらっしゃるでしょう。
伊藤先生によると、実はこの「あめを舐める」という行為は、自然としてしまっていることが多いのだそうです。
口の渇きを感じて舐めるというより、ドライマウスであることを自覚しないままに求めてしまっていると言います。
年配の方たちのコミュニティーや職業柄話すことが多い方、冬や花粉症の季節などでも、あめを舐めている方は多いそうです。
ドライマウスの方があめを舐めると、口腔内はずっと歯が溶けっぱなしの状況になってしまいます。
では正常者があめを舐めた場合は、口腔内ではどのような変化が起きるのでしょうか。
バイオフィルムが成熟した状態で糖が入ってくると、pHが酸性に傾くのはご存じの通りです。
ここまでで学んだように、糖が入ると唾液の「浄化作用」と「緩衝作用」が働きます。
浄化作用で糖を洗い流し、緩衝作用で酸が中和されるのです。
これに対しドライマウスの方の場合はどうでしょうか。
正常者同様、糖が入ってくるとpHは酸性に傾きますが、唾液が不足しているため唾液の浄化作用も緩衝作用も働きません。
その結果、糖は洗い流されずに留まってpHも低いままになり、糖がどんどん増えていくという非常に危険な状況に陥るのです。
では、口腔内を潤わせるいい方法はないのでしょうか。
その答えは、Step3-11で説明されています。
まだご覧になっていない方、もしくは忘れてしまったという方は、ぜひ一度戻って動画を確認してみてください。
ここで注意しなければならないのは、シュガーレスと書いてあるものでも他の成分をチェックする必要があるということです。
果汁パウダーや酸味料は、フルクトースやクエン酸を含んでいるため、酸蝕症を進行させてしまう恐れがあります。
ドライマウスの場合はさらにそれを助長させてしまうため、十分気をつけるようにしましょう。
患者様に指導する上で、ただ「あめをやめるように」と伝えても、なかなか受け入れてもらえないこともあるかもしれません。
ここで伊藤先生は、おすすめのシュガーレスあめやガムを紹介してくださっています。
代替え案を提示することで、患者様も実践しやすくなるのではないでしょうか。
指導を行う際に、きっと参考にしていただけるでしょう。
また、シュガーレスガムと砂糖含有ガムにおけるpHの変化の違いについてもご説明くださっています。
ぜひこちらもご覧ください。 -
前回のStep5-8までの講義で、ドライマウスにより生じるリスクやう蝕に対する唾液の効果について学んできました。
今回のStep5-9で伊藤先生は、ドライマウスの患者様にお薦めしたい「う蝕の予防方法」を解説してくださいます。
ドライマウスは極度のリスクですが、私たちは技術と知識を身につけることによりアプローチすることができます。
なぜならStep5の最初でお伝えした通り、う窩は技術によって、そしてう蝕は知識によって治すものだからです。
既におわかりいただいているように、ドライマウスの場合は唾液のイオン貯蔵作用・浄化作用・緩衝作用が期待できません。
その結果、ステファンカーブをみると健常者のようなpHの回復もできない状態にあります。
では、私たちがこのような状況において目的とすることは何でしょうか。
それは「pHを上げる」ことです。
伊藤先生は、それが「私たちのミッションである」とも述べています。
そのために私たちができることは「食後の歯磨きとフッ化物によるケアの指導」だそうです。
歯磨きはどの患者様もすぐにできる、最もシンプルな方法だと言えるでしょう。
続いて、ある実験結果に注目してみてください。
「水だけで歯磨き」をした場合と「歯磨剤を使用して歯磨き」をした場合の唾液量とpHの変化を調べたものです。
結果をみると、歯磨きによってかなりの効果が期待できることがわかります。
またフッ化物の利用方法として、フッ化物洗口剤を使う時間や伊藤先生のクリニックで行っているコツもシェアくださっています。
さらに歯磨きが難しい場合でもできる「シュガーレスガム」による対策のご紹介もあり、大変参考になるでしょう。
次に紹介されている、お菓子を食べた後にシュガーレスガムを噛んだ場合、プラーク中のpHがどう変化するか示した図は必見です。
ドライマウスでなかったとしても、きっと積極的にシュガーレスガムを活用したいと思えるでしょう。
そしてこのシュガーレスガムは、フレイル高齢者にも効果が期待できると先生はおっしゃっています。
噛み続けることで、唾液量が増加するという変化を起こせるからです。
どれも皆さんにすぐに生かしていただける、非常に有益な内容となっておりますので、ぜひ動画をご覧になってみてください。
最後のchallengeコーナーでは、患者様に伝えるべきことと、ドライマウスのう蝕予防方法について簡潔にまとめられています。
ここまでの確認として、ぜひチェックしてください。 -
本動画では、Step5で学べる内容の全てから、ポイントとなる部分を抜粋してまとめています。
各動画でご理解いただきたいポイント、重要な点をぜひ思い起こしてみてください。
どの部分で説明したのかについてもお伝えしているため、もう一度確認したいところはぜひ見返して理解を深めましょう。
まず最初に、ドライマウスの有病者は65歳以上の30%にものぼるそうです。
きっと思っていたよりも多いと感じられるのではないでしょうか。
それは、ドライマウスが自覚しにくいものであること、50%の唾液が減少するまで気がつきにくいということにあります。
気がついた時には既にう蝕が多発しており、手遅れになってしまうこともあるかもしれません。
そこで私たちが早く察知し、それを患者様にお伝えすることで患者様の歯を守っていく必要があるのです。
そのために押さえておくべきことには、唾液の「イオン貯蔵作用・浄化作用・緩衝作用」という働きがあります。
他にも「安静時唾液・刺激時唾液」といった唾液の種類の特徴、条件によって唾液量が異なることも知っておくべきでしょう。
Step5-4では唾液量を知っておくことの大切さや、実際の計測の仕方についてのレクチャーもあります。
患者様に対応している形のデモもあるため、早速取り入れていただきやすいことでしょう。
さらにStep5-5で学ぶ「唾液の流れ方」も覚えておいてください。
カリエスの位置と照らし合わせて確認することにより、唾液が不足しているか判断する材料のひとつになるかもしれないからです。
ドライマウスを疑うために知っておく必要がある別の方法は、原因となる薬剤やシェーグレン症候群について知っておくことです。
問診票や患者様とのコニュニケーションの中で情報を引き出し、ドライマウスの兆候を見逃さないように心がけていきましょう。
Step5-6と5-8では、患者様から質問されることもある「よく噛むこと」や「あめ」のう蝕との関係について解説しています。
どちらも患者様に説明し、理解して行動に移してもらうために、しっかりと理解しておきたい内容でしょう。
最後のStep5-9では、ドライマウスというう蝕発生面で大きなデメリットとなる状況でも、う蝕は予防できるとされています。
こちらも大変興味深いテーマではないでしょうか。
Step5ではドライマウスに焦点を絞って学んでいきますが、Step1から順を追ってご覧いただくことをおすすめします。
そうすることで、よりカリオロジーを知ることができるでしょう。
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